免疫系とカンナビノイドの役割

私たちの体には、有害な細菌や病気から守ろうとする自然治癒力がある。免疫とは、自然治癒力の1つであり、もともと体に備わっている自然免疫と一度外敵と対応するとつくられる獲得免疫の2つの防御ラインがある。自然免疫は、人の全免疫システムの60~70%が腸内に集中していると言われ、血液中の流れている白血球がこの免疫をコントロールしている。

白血球=免疫細胞であり、免疫細胞の種類ごとに「外敵を発見する」「その情報を伝達する」「外敵を攻撃する」など異なった役割がある。そして、体内の状況に応じて複雑に組み合わさり、密接に連携しながら働いている。

ところが、免疫は自分の体や組織を異物のように認識して、自己抗体や自己攻撃性リンパ球を作り、自分の体を攻撃することがある。これが免疫システムの誤作動となり、標的となった組織で炎症反応を引き起こし、慢性関節リウマチや膠原体など様々な自己免疫疾患を引き起こす。

また、異物に対する免疫反応が過剰になったものがアレルギーである。これらの病態はいわば免疫システムの暴走状態と言える。一方で免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなり、ガン細胞の増殖につながる。免疫システムは、バランスが大事であり、このバランスが担うのがエンドカンナビノイドシステムである。

内因性カンナビノイド2-AGは、CB2受容体と通じてマクロファージ、樹状細胞からIL-8やMCP-1などのケモカインの産出を促進し、CB2受容体の活性はナチュラルキラー細胞の細胞傷害活性が促進される。

エンドカンナビノイドシステムの役割

エンドカンナビノイドシステムは人だけでなく、脊索動物のホヤ類、脊椎動物の魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類の全てに存在している。地球の生物進化の過程で、細胞を抑制していく脳や神経系を発達させたときに、生きていくのに必要不可欠なシステムをして形成されたと考えられる。

CB1受容体が神経細胞上に多く、CB2が免疫細胞上に多く、全身に分布していることは、人体の60兆もの細胞の情報伝達のやり取りに深く関わっているということだ。内因性カンナビノイドは、人の母乳中にもあり、強い免疫系、正規の睡眠サイクル、正常な食欲や代謝、健康な身体調整を確立するために存在すると考えられている。

2004年GW製薬の研究者のイーサン・ルッソによって、臨床的内因性カンナビノイド欠乏症(CECD)という概念が偏頭痛、繊維筋痛症、過敏性炎症症候群の原因として提案された。その後の研究でカンナビノイド欠乏症が炎症性疾患、自己免疫疾患、うつ病、心的外傷後ストレス傷害(PTSD)、骨量の減少、糖尿病、急性および慢性疼痛と彼に関連する病気の根本的な原因である可能性が示唆されている。

つまり、人は強いストレスを受けたり、老化が進むと神経と免疫システムの不調=カンナビノイド欠乏症となり、さまざまな症状が現れるのである。さらに最近の研究では、カンナビノイド受容体は体内の状況に応じて受容体の数が増えたり、減ったりすることが明らかになった。

例えば、神経因性疼痛および多発性硬化症のような疾患では、カンナビノイド受容体の発現が増加することで症状を軽減、疾患の進化を阻害する。前立腺癌や乳癌では、カンナビノイド受容体が発現することが知られている。受容体から強い刺激が細胞内へ入ると自殺遺伝子が作動し、癌細胞をアポトーシスへと導く。

受容体の発現が増加したときに、外部からのカンナビノイドの摂取・補充は、症状の軽減に役立つのである。これらの受容体の発現変化のメカニズムの解明は、治療の選択肢の拡大につながる。

また、エンドカンナビノイドシステムは、男性と女性で食欲、性行動、不安などの応答が異なることがわかってきている。女性ホルモンのエストロゲンは、食欲、体温、脳の活性のような恒常性の変化によって引き起こされた内因性カンナビノイドを弱めたり、阻害したりする。男性より女性に多い鬱病、不安障害、骨粗しょう症もこのシステムの関与があると考えられている。

この機能とメカニズムの解明は、人体の恒常性維持を理解することにつながるため、今後の研究の進展に大きな期待がかかっている。

出典 : カンナビノイドの科学

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