詳しく解説!CBDが脳に作用するメカニズム

CBDは人体に多くの作用をもたらす

カンナビジオール(CBD)は大麻が作り出す多数のカンナビノイド分子の一つで、THCの次に豊富です。これらの植物から派生するカンナビノイドまたはフィトカンナビノイド(フィトとはギリシャ語で植物のこと)は、私たちの内在性カンナビノイド・システムの一部であるカンナビノイド受容体に作用する能力が特徴的です。THCは大麻の主な精神活性化合物でいくらかの医療的用途を持ちますが、一方、精神作用を持たず、広範囲の潜在的な医学的用途を提示するCBDは際立っています。これらの特性がCBDを治療薬として特に魅力的にしています。

おそらくCBDにおいて最も優れているのは、非常に多くの、そしてさまざまな潜在的な治療における用途です。それぞれの用途は異なる証拠レベルによって支持されていることを認識するのが重要です。それは人体の治療における有効性を審査するため現在進行中の臨床実験から、動物の行動的および生理的影響を調査する動物実験、その薬理学的相互作用および作用機構を測るインビトロ検査(試験管実験)まで多岐にわたります。どのタイプの研究もそれぞれの強みと弱みを伴います。

臨床実験は人体における潜在的な治療薬の安全性および有効性に関して結論を導くことを可能にしてくれる一方で、動物実験およびインビトロ実験では研究者がその生物学的作用をこれまで以上に詳細に探求できます。しかし後者の研究は人体では実施されないので、その結果が我々の望む臨床応用へ導いてくれるとはかぎりません。人体における臨床実験で開始した薬の大半は認可されないのです。それにもかかわらず、動物実験は生物学的知識の強力な基礎を提供し、また研究における最初の成功が起こる場です。

CBDはこれほどの治療的可能性を持つ理由

CBDは治療抵抗性小児期てんかんの治療における希望として有名です。てんかん患者におけるCBDの有効性を検査する数多くの臨床実験が現在進行中です。しかし主に動物実験およびインビトロ実験では、CBDが神経防護作用、抗炎症、鎮痛(痛みを緩和する)特性および、うつ病、不安障害および依存症などの動機的疾患の治療において潜在的な治療価値を持つ証拠もあります。

これほど広範囲にわたる潜在的な医学的用途の生物学的根拠とは何なのでしょうか?その答えの重要な点は、CBDの雑多な薬理学にあります。すなわち、カンナビノイド受容体だけでなくその他多くを含む、脳および人体の受容体システムに幅広く影響することができる能力のことです。

脳における受容体システム

脳はニューロンと呼ばれる非常に特殊化した細胞を多数含有します。ニューロンは、シナプスと呼ばれる組織を通じてその他多くとつながります。以下の表が、神経伝達物質として知られる化学伝達物質を放出することにより一つのニューロンが他のニューロンに伝達する場所を示しています(表1)。

特定の神経伝達物質に対するニューロンの感度は、プラグとコンセントが合うように、その伝達物質に合う受容体を持つかどうかで異なります。ニューロンが特定の神経伝達物質に合う受容体を含む場合は直接伝達物質に対応することができます。そうでない場合は一般的に対応できません。すべてのニューロンは多数の神経伝達物質受容体を含有しており、一定の神経伝達物質には対応できますが、その他にはできないのです。

題:神経伝達物質を使用して伝達し合うニューロン

紫の部分左から:送るニューロン、 受け取るニューロン
中央上から:シナプス、 伝達物質
右側:ニューロン・ネットワーク

表1 —神経伝達物質を使用して伝達し合うニューロン
右:脳は多数の脳細胞(ニューロン)を含有しています。ここでは六角形で表示される、それぞれのニューロンはその他多くとつながっています。
左:2つのニューロンが伝達し合う場所がシナプスです。“送るニューロン”が、“受け取るニューロン”の受容体を刺激する神経伝達物質と呼ばれる化学信号を放出します。脳内にはさまざまな異なる受容体タイプがあり、それぞれ異なる神経伝達物質に感受性を持ちます。

脳の受容体はドーパミンまたはセロトニンなど脳内で自然に生成される神経伝達物質だけでなく、THCまたはCBDといった植物性カンナビノイドなど人体外で生成される化学伝達物質にも感受性を持ちます。従ってCBD入りの食品を摂取したり、電子タバコで吸入したりすると、植物が生成した化合物が体内に入り、血流に乗って脳へとたどり着きます。たどり着いたら、これらの植物から派生した化合物は、ニューロンの受容体と相互作用することで脳活動に影響を与えるのです。しかし植物由来の化合物はすべてのニューロンと相互作用するのではなく、適切な受容体を持つものだけに作用します。

CBDは多くの異なる受容体システムに影響する

CBDはカンナビノイドであるにもかかわらず、 2つの標準的なカンナビノイド受容体(CB1およびCB2)とは直接相互作用しません。代わりに、CB1およびCB2受容体を通して間接的に信号に作用します。これがTHCとは対照的に、CBDが精神に作用しない理由の一つです。CB1およびCB2受容体における間接的影響に加えて、CBDは体内にもともと存在するカンナビノイド(内在性カンナビノイド)を減らす酵素を抑制することにより、内因性カンナビノイド量を増加させることができます。

さらに興味深いのは、CBDがさまざまな薬物および神経伝達物質に感受性を持つ受容体と相互作用し、脳内の多くの非カンナビノイド受容体システムにも影響を与えることです(表2)。痛みを制御する役割で知られるオピオイド受容体はその一つです。オピオイド受容体はモルヒネ、ヘロインおよびフェンタニルなどの薬物乱用および製薬等級鎮痛剤の重要なターゲットです。CBDはまた、動機付けおよび見返りを求める行動を含む行動および認識のさまざまな側面を制御することにおいて重要な役割を果たすドーパミン受容体にも相互作用します。

オピオイドまたはドーパミン受容体に影響を与えるCBDの能力は、薬物渇望および離脱症状を抑制する能力の基礎となる興味深い可能性を提起します。しかし、現時点では断言できません。オピオイドおよびドーパミン受容体とCBDの相互作用に関するさらなる研究がまだ必要とされているからです。

依存症に関するCBDの治療可能性はセロトニン系にまで及びます。動物実験では、CBDが脳内の多数のセロトニン受容体を直接活性化することが証明されました。これらの相互作用は、薬物渇望行動を弱める能力に関係しています。セロトニン系におけるCBDの影響は部分的に、人体および動物実験において盛んに実演されてきた抗不安特性の主要因でもある可能性があります。

CBDとセロトニン系:興奮に満ちた可能性

特定のセロトニン受容体すなわちセロトニン1A受容体をターゲットとするCBDの能力は、並外れた範囲の治療可能性に関連しています。アバディーン大学の薬理学者、ロジャー・パートウィー教授は、CBD生態のこの側面に関してLeaflyにこう語りました。
「セロトニン1A受容体の活性化を強化するCBDの明白な能力は、オピオイド依存、神経痛、うつ病、不安障害、吐き気および嘔吐(例:化学治療による)、および統合失調症の陰性症状を含む疾患の改善に使用できる可能性を裏付けます」とパートウィー教授。「人体ではない前臨床研究のデータの検証によってのみ特定された、潜在的なCBDの各治療的使用の重要性および人体の臨床的関連が実際何なのかは、答えが出ていない大きな問題です」
これらの可能性が主に動物実験からくるものだということを考えると、人体における適用を真剣に考える前にさらなる研究が必要になるでしょう。

題:CBDの有力な治療にかかわる受容体システム

左上から:間接的相互作用、直接的相互作用、直接的相互作用、直接的相互作用
中段:細胞膜、カンナビノイド、オピオイド、ドーパミン、セロトニン
下段:THCの副作用(例:不安)、苦痛・依存、依存・うつ、依存・不安・うつ

表2 —CBDの有力な治療にかかわる受容体システム
CBDの有用性は直接的にしろ間接的にしろ、脳内の多くの異なる受容体システムに相互作用します。CBDは、THCがカンナビノイド受容体を刺激する能力を減少させることにより、脳内の主なるカンナビノイド受容体に間接的に影響します。またCBDはその他さまざまな受容体にも相互作用します。その一部が表に示されています。それぞれの赤い形はニューロンに含まれうる異なる脳受容体を示しています。それぞれの受容体システムとCBDの相互作用に関連する潜在的な治療的適応の一部が、各受容体の下に記載されています。

CBD:複雑な薬効薬理からくる精神医学的実用性?
CBDが相互作用する受容体が広範囲にわたるため、CBDの神経学的効果を理解することは複雑です。しかし、複雑さが治療薬としてのCBDの希望において重要なのかもしれません。依存症および不安障害などの動機疾患はそれ自体が複雑です。脳内の複合的な受容体システムおよび神経回路網に及ぶ、完全には理解されていない原因から生じるからです。従ってCBDの複雑で、多数をターゲットとする効力は、そのような疾患の治療を補助することに関する可能性において重要になりえるのです。これからの数年間、研究者たちはこの複雑性をさらに理解し、CBDの治療的可能性の全貌を発見するために研究し続けるでしょう。

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出典 : leafly