化学療法を拒否した元プレイボーイモデルの脳腫瘍の進行を食い止めたのは、CBDオイルとペット用の虫下し薬でした。
昨年10月、ケリー・パーカー(35歳)にとって命を永らえるための唯一の方法は、12回に渡る化学療法ではなく、現在はまだ英国内で低用量の使用も違法とされている、CBDオイルでの治療でした。彼女はそのためなら、獄中で5年間過ごすことも厭わなかったと語ります。ノリッジ出身のグラマラスなモデル、ケリー。彼女は、医師が勧めた12回に渡る化学療法を始めたことで寧ろ体調は悪化し、それが果たした役目と言えば単に、彼女の寿命を長引かせることでしかなかったと主張しました。
医療関係者たちは、ケリーの行動は前代未聞だとして彼女を止めました。つまり、4回目の化学療法をやらずに、プレイボーイ誌のモデルをしていた際に友達に勧められたCBDオイルの摂取を始めるなんて聞いたことがない、と。
元軍医でありまた、元ミーガン・フォックスのボディダブルでもある彼女。
進行し続ける脳腫瘍を食い止めるために、ケリーはフランキンセンスの摂取(結果胃もたれを起こしたが)など、できることは何もかも試し、その中で何よりもこの3カ月で効果を発揮したのは、医療関係者が否定したCBDオイルとペット用の虫下し薬の組み合わせでした。
ケリーは語ります。
「29歳の頃から腫瘍がありました。そして昨年、精密検査の結果末期がんであることが分かり、2月までもたないだろうと言われました。だけど私は、化学療法で髪の毛がなくなることも、放射線療法で顔に炎症が出ることも望んではいませんでした。医師には、副作用によって盲目になったり、一生車椅子で過ごすことになる可能性もあると言われました」
「でも今年の4月に、プレイボーイ誌の表紙を飾ることが決まっていて、そのチャンスを逃すなんて私には考えられなかったんです。
医師たちは、化学療法なしで生き延びることなど不可能だと言いました。でも、ほら、ちゃんと生きてるでしょ」
「死に瀕していました」
彼女は2013年に初めて脳腫瘍と診断され、それを取り除くため救命手術を受けました。しかし、昨年10月、腫瘍が再発したことが分かり、今度は手術不可能だという宣告を受けたのです。医師たちの考えを裏切って、彼女はメキシコの病院まで旅をし、検査と投薬治療を受けました。
ケリーの友人が代替療法としてCBDオイルを勧めてきたのは、まさにその頃だったのです。ミス・イギリスの出場者でもあったケリーは、イギリスの保健サービスを通して合法的に投与可能な容量である0.05%をはるかに上回る78%のTHCを含むCBDオイルの経口摂取を毎日始めました。
そして彼女は、このオイルが彼女の身体を癒し、脳にある大きな腫瘍を取り除いたと言うのです。
ケリーは言います。
「死に瀕していました。体重もどんどん減っていました。イチイの木のタブレットやフランキンセンスの療法を試し、なんとかして腫瘍を撃退しようとしていましたが、寧ろ以前より調子が悪くなっていくばかりでした。自分の名前さえ分からなくなり、起き上がることも動くこともできませんでした。すぐ道に迷うようになり、数を数えることもできなくなっていました」
「でもオイルを摂り出してから、私の身体は生き返り始めたんです。脳の腫瘍はなくなり、自分の力で動くことができるようになりました。今年8月にミスワールドに出場した頃には、目で見て分かるがんの症状というものはなくなっていました。皆さん、私の様子にびっくりしていましたよ」
代替療法
他方で先月、ケリーはペット用の虫下し薬の摂取も始めました。彼女のお母さんが、その情報をインターネット上で見つけたのです。また今月初め、彼女のお父さんも、CBDオイル、ペット用の虫下し薬、およびその他のビタミン摂取によって、末期の腸がんが治癒し、命が救われたと主張しました。
ペット用の虫下し薬を取りだして以来、新たに脳の検査を行ったところ、ケリーの脳腫瘍の進行は止まっていたことが分かりました。
とはいえ彼女は、自身の身体が健康的でない食べ物を一切受け付けなくなったので、食生活を完全に変え、ビーガンになったと言います。彼女は語ります。「治療法の変更は衝撃的だったようです。私が死にかけているのを皆さん見ていましたから、ビックリしていましたよ。」
専門家たちは、代替療法ががんの進行を止めたり、治したりするという科学的根拠は一つもないのだと警告します。がんサポート・マックミラン財団によれば「がんを治したり進行を止めたりするのだという根拠がきちんと証明された代替療法は一つもありません」とのこと。
「代替療法を行いたいと望むなら、担当医に相談し助言を仰いでください。医師たちは一般的にはどのような補完的な治療法であれ、患者にとっての助けになりそうであれば支持する筈です。しかし、通常は代替療法については反対意見を出すでしょう。
代替療法を行う決断をしたのであれば、それが本当に安全かどうかしっかり確認することが大切です。セラピストの資格証明書を必ずチェックしてください。代替療法は治療費がかさんだり、深刻な副作用が出たりすることもあります。気分が悪くなることや、健康を害することもあります」
CBDオイルは、産業用大麻の茎から抽出され、少濃度のものであれば、イギリスでも購入することができ、食欲を高める、ストレスや不安感、うつを軽減するなどの目的で使用が可能です。研究はまだ限られたものですが、少量の違法化合物THCを含む、医療大麻を支持する科学的根拠も出ており、それが化学療法の間現れる吐き気など、がん治療による副作用を軽減することも分かっています。
注意:化学療法ではなく代替療法を選択したがん患者は「死の可能性が高い」
化学療法ではなく代替療法を選択したがん患者は、死亡する可能性が2倍高いと専門家は警告しています。アメリカのイェール大学医学部の専門家たちのチームは、700名以上のがん患者を調査し、治療成功率を比較した上でこの結論を導きだしました。彼らは国立がんデータベースの記録を10年間さかのぼり、280名の初期段階の患者の記録を当たりました。
その患者たちは皆、乳がん、前立腺がん、肺がん、または大腸がんと診断され、代替療法を選んだ人たちでした。彼らが行った代替療法には、ホメオパシー、特別な食事療法、クリスタルヒーリングなども含まれます。調査員たちはそれから、560名の同じタイプのがん患者で、従来の治療法である化学療法、放射線療法、ホルモン療法を選んだ者たちと比較しました。
更に患者たちは、およそ5年間にわたる追跡調査を受けました。この調査員たちの比較によって、導き出された結論は以下の通りでした。代替療法を行った乳がん患者では6倍近く死の危険が高まり、大腸がんでは4倍のリスク、肺がんでは2倍のリスクがあったのです。平均して言えば、代替療法を選択した患者は、2.5倍、死の確率が高くなるということになります。また、代替医療を行った者は従来の治療法と比較して、全てのがんにおいて5年以内に死亡するリスクが著しく高いことも明らかになりました。
CBDオイルで奇跡的に病気から快復した、という事例は後を絶ちませんが、その治療法が必ずしもすべての人に当てはまるわけではない、ということを覚えておきましょう。
出典:The Sun