大麻の相乗作用を促すアントラージュ効果の科学的解釈

THCは研究によって大きく解釈が異なる物質です。ある研究では次のように結論付けられています。

「THCは非常に良くないです。大麻の活性成分であると考えられてきたTHCはほんの10mgでも有害な精神障害を引き起こすことがあります」

また別の研究者はサイエンティフィック・アメリカン誌に対して次のように語りました。

「THCは非常につまらない物質です。特別な特徴もなく精神を活性化させます。それどころか、ピュアなTHCの1分量で不快な、落ち着かない感情になるでしょう」

しかし大麻を摂取するときに重要なのはTHCだけではありません。大麻を喫煙したりヴェイプしたり大麻入り食品を食べたりする大麻使用者は、単なるデルタ-9テトラヒドロカンナビノール以上のものを摂取しているのです。ほぼ全てのカンナビス・サティバ株にはTHCがいくらか含まれています。ほとんどの産業ヘンプにも微量含まれています。そして、ヘンプから抽出されていようが、最高級の大麻から抽出されていようが、全てのTHC分子は脳内で実質的に同じ作用をします。

THCだけじゃない大麻のアントラージュ効果

先週サイエンティフィック・アメリカン誌は、それぞれ独自の特徴を持つ大麻株を特徴付けているのはTHC以外のものである、すなわちその他カンナビノイドや香り・匂いを決定するテルペンなどであると報告しました。テルペンとは、大麻草のスカンクのような、または松やレモンのような香りをもたらす化合物で、栽培環境ではなく、少なくとも部分的に植物の遺伝子によって定められていることが最新の研究で分かっています。またさまざまな薬効を持つとして研究されています。

鎮痛、恍惚感、チキン・パルメザン・サンドイッチを食べたいという圧倒的な食欲など、大麻を摂取した結果得られる効果は、全体的に目立たない大麻の化学物質の混合によって決まります。研究者や大麻支持者はこれを「アントラージュ効果」と呼んでいます。

アントラージュ効果という用語は、CNN局が放送した「大麻」ドキュメンタリーのサンジャイ・グプタ博士によって一般に広まりましたが、大麻の異なる成分が共にあるときだけ相互作用するという考えは新しいものではありません。

グプタ博士は間違いなく、神経学者、薬理学研究者でGWファーマシューティカルズ社(現在、大麻製薬剤を開発中)の元上級医学顧問であったイーサン・ルッソ博士が行った研究を参考にしたでしょう。2011年にルッソ博士は、松のような香りと関連付けられるテルペン、アルファ・ピネンが豊富な大麻はTHCが短期記憶を損なう傾向を防ぐ可能性があることを提言した論文を発表しました。

アントラージュ効果に対する科学界の疑念

その一方で、大麻に関する確かなデータの不足や連邦政府による禁止が原因の知識格差を考慮すると、アントラージュ効果は事例によってのみ裏付けられている単なる理論に過ぎない、というのが大麻に関する科学的合意です。コロンビア大学の神経生物学者マーガレット・ハニーはサイエンティフィック・アメリカン誌にそう語りました。

「一般の人々はアントラージュ効果の概念を大きく受けて入れていますが、データはそれほど多くはありません」

それどころかハニーは研究を通じて、アントラージュ効果は大麻業界がでっち上げたマーケティングの策略だと考えるようになりました。ハニーは、CBD(カンナビジオール)がTHCの精神活性特性を調節または抑制するという概念を裏付けるデータを見つけていません。また何にでも効く分子として共和党支持者の多い州の薬物反対を支持する政治家にさえ受け入れられているCBDはTHCとさほど変わらないと推測している、とハニーはサイエンティフィック・アメリカン誌に語っています。さらに、民間療法で使用される全てのものと同様、大麻に関しては「プラセボ効果」が強いと話しています。

「大麻の喫煙によって創造力あふれる鮮やかな脳体験を得られる、またはTHCの錠剤を飲むと不安で被害妄想になる、と信じていたなら、自分が信じている通りのことが起こるでしょう。大麻産業は何でも主張したいことを言うことができ、実際にそうしています。私は大麻に反対ではありません。ただ慎重に研究したいのです。私たちは、大麻が痛みや食欲に作用することを知っていますが、巷で言われている効果の大半は事例に基づいたマーケティングによって決定されています。彼らは稼ぐために尽力しているのです」

もちろんそうでしょう。しかし私たちは、特に製剤業界で働く人々は皆そうではないでしょうか?例えば、臨床的または商業的成功もないのに合成THC薬を製造・販売している業者も同じです。

ハニーによる科学的な懐疑論は、多くの大麻使用者を思いとどまらせることはないでしょう。

大麻成分に関する新たな強調によって、一部の大麻研究者はテルペン仕様の大麻ブレンドの作成を実験するようになるでしょう。最終的に特定のブレンドが気分転換に、不安に、または睡眠に効果的、というような開発がされるかもしれません。

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アメリカでは州によっては医療目的や娯楽目的の大麻合法化がますます進んでいますが、連邦政府によっては未だに禁止薬物に指定されています。このために大麻研究に厳しい規制がかけられており、大麻が持つ作用や成分に関する研究を進めたくてもなかなか実現しないという現状があります。この記事にもあるように、限られたデータの中でさまざまな解釈をする研究者がいるのは当然のことでしょう。しかしその一方で、「医療大麻が効いた」「CBDに救われた」という事例が数多あるのも事実です。

人々が安心して医療目的に大麻やその成分カンナビノイドを使用できるようにするためには、少なくとも大麻研究に関する規制の緩和が不可欠だと思います。そしてそれは日本でも同じことが言えるでしょう。

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参考:HighTimes