統合失調症患者がCBDオイルを使う理由

CBDサプリメントは不安障害から関節炎まで幅広い疾患を持つ人によって利用されていますが、精神病にも効くかもしれない可能性を持つことが分かっています。

精神病の一つとして知られる統合失調症は、幻覚や幻聴を起こすこともあり、思考に深刻な歪みが起こる精神疾患です。その他の症状には、うつ、ならびに社会活動や趣味に対する関心の維持が困難になる、などがあります、従来の薬物療法が効果を示すことは多いですが、これらはしばし不快な副作用をもたらすことがあります。

一般的に精神疾患に関して悪いイメージがあり、統合失調症は治療が困難なことで悪名高いので、CBDのようにシンプルなものが効果を示すというのは驚くべき事実です。その上、精神活性植物と呼ばれる大麻は統合失調症を悪化させると信じられていた植物です。それにもかかわらず、調査を始めると、CBDオイルが統合失調症患者に役立つ科学的証拠が数多く見つかりました。この記事では、CBDと統合失調症に関する科学研究と日常的なCBD使用者からの事例報告を両方紹介していきます。

精神疾患を抱えている方は、医療専門家からの助言を受けずに治療計画を変更しないことが大切です。とはいえ、この記事が統合失調症患者とその家族に対して、病気の管理を模索する中で利用できるさらなるを提供できることを祈っています。

CBDと統合失調症に関する有望な前臨床研究

大麻のマイナス効果こそが、カンナビジオールを潜在的な抗精神病薬としてみなすきっかけとなったのは興味深いことです。大麻に関する研究は、薬物戦争下の薬物研究にまつわる悪いイメージの影響で物議を醸しがちですが、精神病エピソードと大麻使用には実際関連が見られます。

2011年にスキツォフレニア・リサーチ誌に発表された研究では、この関連性を調べたことで、高濃度CBDの大麻では精神病エピソードが少ないことが分かりました。2006年にブラジリアン・ジャーナル・オブ・メディカル・アンド・バイオロジカル・リサーチ誌に発表された研究によると、CBDは動物においても人間の被験者においても人工的に誘発された精神病の症状を軽減するようだということが指摘されました。

これら研究結果は予備段階ですが、統合失調症とCBDに直接注目した研究は非常に有望です。2015年には2人の科学者T・A・イセガーおよびM・G・ボッソンが、CBDと統合失調症に関する全研究の系統的レビューをスキツォフレニア・リサーチ誌に発表しました。

研究は次のように結論づけられました。「精神病の症状を持つ患者のCBD治療に関する初めての小規模臨床研究は、有効、安全で、耐容性良好な抗精神病化合物としてのCBDの可能性をさらに裏付けました。しかし、この新たな治療法を臨床診療に導入する前に、大規模な無作為化臨床試験の実施が必要です」

CBDを抗精神病薬として利用できるとしたら、それは体内の大麻のような化合物と相互作用するエンドカンナビノイドシステム(ECS)と精神的健康の間に密接な関連性があるからでしょう。2014年にカレント・ファーマシューティカル・デザイン誌に発表された研究によると、ECSは感情、報酬処理、睡眠管理だけでなく、副腎の活動ならびにトラウマ的記憶の処理能力をも調整します。この観点から見ると、CBDが役に立つ可能性は驚くことではなくなります。

またドイツのケルン大学マルクス・ルヴェク氏による研究チームが行われた前臨床試験では、ヘンプに含まれる化合物が副作用をほとんど起こすことなく、抗精神病薬に匹敵する効果で、統合失調症を治療することが可能だということが分かりました。

この実験では、精神病の発症で入院していた39名の統合失調症患者を調査し、うち19名に合衆国では認可されていない抗精神病薬アミスルプリドを投薬しました。一方、残りの20名の患者には、憂鬱や不安感を低減するとされるカンナビジオール(CBD)を投薬しました。どちらの薬品を投薬されているのか、患者も研究者も分からない状態で4週間の試験を行ったところ、両グループともに統合失調症の症状に明確な臨床効果が見られました。すなわちCBDとアミスルプリド、それぞれの結果に違いは見られなかったのということです。

大麻使用と精神病の議論を呼ぶ関係性については、2015年にメディカル・ジェーンに寄稿した医学生アリエル・ジェラードによる要約に従います。

「全草で生の大麻の使用が統合失調症を引き起こすという考えを裏付ける有力な証拠はありませんが、特に高濃度のTHCを含むような全草大麻の使用は統合失調症的症状の早期発生または悪化を引き起こすことがあるため、精神疾患または精神病にかかりやすくなる可能性のある疾患を持つ個人または家族歴を持つ人は大麻を使用すべきではありません。現時点で、全草大麻(カンナビノイドの割合・濃度に関わらず)は統合失調症の治療に勧められません」

言い換えれば、大麻はおそらく精神病を引き起こしませんが、精神疾患の家族歴を持つ人は大麻の使用を避けた方が良いでしょう。

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「CBDが幻聴を止めてくれた」統合失調症患者の主張

科学研究を調べた後は患者の直接体験を調査しました。そこで、いかに多くの統合失調症患者がすでにCBDオイル・サプリメントを試しているか驚きを感じました。統合失調症関連のサブレディットではあまりに多くのCBD議論が行われていたので、全ての一覧を作る時間がなかったほどです。

レディット投稿者「theflexorcist」は2017年5月に、最新の統合失調症トピックの議論に「CBDが幻聴を止めてくれた」と投稿しました。

「(CBDについて)たくさん調べた後でも、私は疑っていました」とスレッドには書かれていました。「本当に。彼氏は私を説得しなければなりませんでした。摂取してから10分後、精神病的症状がほとんど無くなりました」

それに答えて「dirtpig」というハンドルネームも投稿者も、CBDが効いたと投稿しています。

「僕はもう数ヶ月CBDオイルを使用している。よく効いているよ。統合失調症の症状はまだあるけど、軽減されている」

別の投稿者も次のように付け加えました。「CBDは不安やうつにも役立つし、抗精神病効果もあるね」

CBDサブレディットの一つで、投稿者「234879」は1月に始まった議論におけるトピックに対して慎重な姿勢を見せました。「CBDは補助治療となれる可能性はあるけど、CBDが統合失調症を全て治療するとは思わない」

さらに「pineconeperson1」という投稿者は、多くの統合失調症治療に関するCBD研究は高用量のCBDを使用していたので、非常に高価な治療となることを指摘しました。「私は以前、精神病的症状に対してCBDを摂取していて、間違いなくあらゆる面で効果的だったけど、定期的に摂取し続けるための経済的余裕ななかった」

/r/CBD/スレッドの設立者で統合失調症患者の「jonathanappleweed」は、次のように意気込んで発言しています。「僕は去年友達とこのスレッドを作ったんだけど、その時は実際にCBDが統合失調症に役立ったことを示す事例証拠が出てくるなんて思いもしなかったよ」

CBDと統合失調症:より良い選択肢

ほとんどの精神疾患と同様、統合失調症に奇跡の治療法はありません。多くの人が統合失調症を患いながらも幸せに、生産的に、また健康的な生活を送ることができます。 現代の医薬品は間違いなくそれに大きく貢献してきました。

しかし「jonathanappleweed」の投稿にあるように、「統合失調症患者にとって極めて最悪なことは、薬漬けにして終わりにされる」ことです。統合失調症患者は、経験を積んだ医師や愛する人のサポートをとりわけ必要とします。そして大半の患者にとって、薬物治療とともに運動やCBDなどの栄養サプリメントを含む多様な治療法が最も効果的であるようです。

統合失調症を患っている、または統合失調症患者を知っているという読者が、治療の選択肢を自ら調査し、塾考することを願っています。より多くの知識を持っていれば、治療法に関して最適な選択をできるようになると信じています。

参考:Leafscience