研究論文「難治性てんかんを持つメキシコ人の子供におけるカンナビジオール(医療大麻)の使用に関する両親の調査レポート」
モンテレイ工科大学医学部
カルロス・G・アギーレ-ベラスケス
住所:Avenida Morones Prieto 3000 Pte.,
Col. Los Doctores, 64710 Monterrey, NL, Mexico
連絡先:drcaguirre@hotmail.com
学術校正:ヴィンセンゾ・ディ・ラッザーロ
Copyright © 2017 Carlos G. Aguirre-Vel´azquez.
2016年9月の1ヶ月間にメキシコで医療大麻を使用した難治性てんかんを持つ子供の親の体験を調べるために、構造化インターネット調査が使用されました。生後9ヶ月から18歳まで53事例の子供が特定された調査は、完全に完了され、また批評されました。このうち43事例(82%)がメキシコで、10事例(18%)がラテンアメリカでした。43のメキシコ事例のうち、診断は次の通りです。20事例(47%)がレノックス・ガストー症候群(LGS)、13事例(30%)が未確定の難治性てんかん(URE)、8事例(19%)がウェスト症候群(WS)、1事例(2%)がドゥーゼ症候群(DS)、また1事例(2%)が太田原症候群(OS)でした。総合して47.1%が、過去に9種類以上の抗けいれん薬治療を受けたことがありました。81.3%の事例で両親は、カンナビジオールを使用した際にけいれんが減少したことを報告しました。51%の事例において中等度から大幅な減少が見られ、事例の16%では発作が全く起こらなくなりました。使用されていた抗てんかん薬数は43事例中9件(20.9%)で低下しました。深刻な副作用は報告されませんでしたが、食欲増進または睡眠パターンの変化といった軽度の副作用のみが42%の事例で報告されました。
1.前書き
てんかんとは一般的で慢性的な神経障害で、多剤併用を必要とすることが多いです。世界では約50万人以上がてんかんに罹患しており、患者の85%がメキシコなど発展途上国に住んでいます。世界保健機関の「メンタル減るし、死刑学、てんかん (1)」よると、毎年240万人近くが新たにてんかんと診断されています。患者の約30-35%は難治性てんかん(RE)です。 2010年の国際抗てんかん連盟(ILAE)協定によって提案された難治性の新たな定義によると、難治性てんかんとは抗てんかん薬に反応しないてんかんと定義されます(2)。メキシコでは、てんかん優先計画が報告した有病率は、1000人に11-15人でした(3)。したがってメキシコには150万人のてんかん患者がいると推定され、難治性てんかん患者が30%いる一方で、治療が不十分な患者が80%存在することになります。メキシコで実施された一部の研究によると、小児てんかん事例における3%がレノックス・ガストー症候群であることが報告されました。
重度の小児てんかんは、頻繁なけいれん、神経学的発達の遅れ、従来の治療薬が反応しないケースにおける生活の質の低下によって特徴付けられます。生後数年内に発症する小児てんかんは、抗てんかん薬(AEDs)、ケトン食事療法、高濃度ステロイド、手術を含む従来の治療法に対して抵抗性を持つ発作によって頻繁に特徴付けられます(5)。示唆された治療法で子供の発作がコントロールできなかった時、両親の一部は代替治療に注目します。これらの代替医療の一つが、カンナビジオールが豊富な大麻です。大麻草は推定80のカンナビノイドを含有しており、そのうち最も豊富なのがカンナビジオールとデルタ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)です(6、7)。家族はしばし、有効な治療の必要性と従来の治療薬の副作用や高い費用との差を埋めるために、代替医療を求めます。したがってこれらの患者はさまざまな抗てんかん薬を複数組み合わせて摂取しますが、これは多くの患者にとって有益な治療オプションではありません。
過去10年間にわたり、さまざまなタイプの小児てんかんを治療するために自家製品における大麻の使用に対する関心が高まっている、グプタ博士によるとこうした成功事例はメディアを通じて広がっています(8)。国際的観点から見れば、「てんかんのための大麻と医療大麻」をテーマにした2014年6月号のILAE会報誌エピレプシーには、マザーンその他によって「本テーマに取り組むことに関心のある」人々を支持するとされていました(9)。
これらの製品の使用に関する医学研究も少しずつ発表され始めました。グロスとヴィックリー(10)は大麻の使用を報告した4つの論文を系統的に再調査し、動物を用いた研究はヒトにおいて試験することを十分に正当化するが、とはいえその有効性及び安全性に関する一貫した証拠はまだない、と結論づけました。ポータートジェイコブソン(11)はスタンフォード大学で、SNSを通じた調査によって、2歳から16歳までのREを患う19人の子供に関する観察研究を実施しました。
調査の結果、19人の患者のうち16人(84%)が大麻によって発作の頻度が下がったことを報告しました。報告されたその他効果は、気分の改善(79%)、覚醒状態の増加(74%)、睡眠の改善(68%)、自己刺激行動の低下(32%)です。唯一報告された副作用は眠気(37%)、疲労感(16%)でした。レノックス・ガストー症候群および乳児けいれんによる難治性てんかんを患う117人の子供の調査では、フサインその他(12)が、6.8ヶ月間の平均治療期間にかけて体重1kgあたり1日平均4.3mgのカンナビジオール(CBD)を投与する治療で、同様の改善を報告しました。
デヴィンスキーその他(13)は最近、FDAに承認された、99%がCBDのカンナビノイド系医薬品エピディオレックスを使用したオープンな多施設前向き臨床試験の結果を発表しました。研究された162人の子供のうち平均して36.5%において運動発作が減少し、またCBDの十分な安全性プロフィールが言及されました。先日、メキシコ総合病院CDMXのてんかんクリニックにてCBDの使用に関する生命倫理レビューが実施されました。
これにより、CBDの地位に関して3つの提案が提出され、また大麻使用の合法化に関して盛んに行われている討論において考慮すべき重要なポイントが提示されました。提案の一つでは、脳神経倫理学的観点から人命および尊厳を守る国際法に基づき、REの事例または壊滅的な事例におけるCBDの使用が正当化されました(カルカッハ-アパリシオその他(14)。
我々は、メキシコでREを患う子供達におけるCBDの医療使用に関する初の観察研究を発表します。
2.資料および方法
メキシコでREを患う子供達にCBDを投与している両親の体験を探るために、インターネット調査が用いられました。この目的を達成するために、オンラインの商用ソフトウェア・プログラム(http://www.e-encuesta.com)を使用し、またさまざまなタイプの質問(公開、非公開、複数回答)設計無制限、最大5000通のeメール招待パケットにおけるフィルターの利用といったオプションを提供するライセンスを入手しました。本システムは回答を収集し、ベーシックな統計分析を使用して自動的にレポートを生成します。
情報は、アマゾン・Webサービスのガイドラインに従って安全に保管されました。調査は、9部門31質問で構成されました。インフォームド・コンセプトが提供され、承諾方法とし父親または母親のデジタル署名を要求する、個人情報のための機密条項も盛り込まれました。部門は次の通りです。個人情報、発生ならびに神経診断の時期、CBDより以前に摂取した従来の抗けいれん薬、抗てんかん薬の数、CBD治療を受ける前月の総発作回数、CBD製品、治療の投与量と期間、CBD治療後の1月の総発作回数、感情的、認知的、睡眠、食事の状態における変化、CBD治療中に観察された副作用、CBD使用に関する自由な評価。
調査は2016年9月に実施され、患者の両親にはeメールまたは、子供のけいれんを治療するための医療大麻使用に関する情報を共有されために立ち上げられたフェイスブックのポルグレース(ポルグレース協会A.C.)グループを通じてリンクが提示されました。調査への参加は任意で、個人の自由意志によるものです。招待の基準は、(1) 症状が制御されていないレノックス・ガストー症候群、ドラベ症候群、ドゥーゼ症候群その他難治性てんかんの診断、(2)現在、医療大麻(カンナビジオール単体または混合)を使用していること です。18歳以上の患者、部分的に解凍された調査、またILAEのRE基準を満たさなかった個人の回答を除外した、全ての情報に関する自動レポートが得られました。全ての完了した調査は印刷され、それぞれ分析されました。データ入力とグラフ生成のためにマイクロソフト・エクセル2013が使用されました。
3.結果
53の完了した調査から8,757のエントリーが記録されました。53のうち43事例がメキシコで残り10事例はラテンアメリカ諸国でした。43人のメキシコ人の子供の一般的特徴は表1に示されています。
最も一般的に使用されていた製品は、THC濃度が0.1%未満のRSHO・CBDオイル【Xシリーズ】カンナビジオール(76.6%)でした。RSHO・CBDオイル【Xシリーズ】の輸入は最近、COFEPRIS(アメリカのFDAに相当する政府機関)によって承認されました。11.5%の個人はCBDとTHCを組み合わせた治療(シャーロッツ・ウェブ)を使用しており、また11.6%はカンナビノイド濃度が不明瞭な自家製の大麻エキストラクト製品を使用していました。
結果からは、81.3%の事例でけいれんの減少、7事例(16%)で発作がゼロとなりました。22事例(51%)で中度から大幅な改善がみられ、7事例(16%)でわずかな改善がみられました。5事例(11.6%)において変化がみられず、2事例(4.6%)は発作増悪を示しました(表2)。


両親に報告された改善は、発作の頻度だけでなく、その期間と強度も関わっていました(図1)。
両親に報告された子供生活の質を決定する指標に関する利点は、例えば感情状態、注意力、コミュニケーション、睡眠パターン、食事の改善が含まれます(図2)。
深刻な副作用は報告されませんでした。16事例(42%)で、食欲増進または睡眠パターンの変化といった軽度の副作用が報告されました。27事例で副作用は報告されませんでした(62.7%, 表3)。




※一部の事例では複数の副作用が示された
4.考察
難治性てんかんを患う子供にカンナビジオールを使用することに関しては、本調査に参加した両親からの報告は有望なものであると、我々は考えます。本調査の限界は自己選択の事例であること、そしてプラセボ対照研究で観察されたプラセボ効果が20%であったことです。
CBDの有効性および安全性プロフィールは、デヴィンスキーその他(13)やポーターおよびジェイコブソン(11)などの著者に報告された結果と大きく変わりません。我々の調査では発作ゼロが事例の16%だったのに対し、彼らの研究ではそれぞれ事例の14.5%、11%でした。抗てんかん薬の有効性の指標である50%以上の発作頻度の低下は、我々の調査で51%であったと比較して、デヴィンスキーその他(67%)、ポーターおよびジェイコブソン(42%)によっても報告されました。CBDの副作用に関しては、疲労感を除いて、同様のことが論文(10-13)に報告されています。これはおそらく、我々の事例におけるコミュニケーションの制限によるものです。一部の事例では、CBD治療中にけいれん性発作の増加がありましたが、メキシコの事例においてはてんかん状態または突然の予期せぬ死は報告されませんでした。
リビエラ-オルモスおよびパラ-ベルナルは最近の総説(15)で、非常に稀な小児期の難治性てんかんにおけるCBDの利用は解決困難な危機において治療効果を持つ可能性があるが、証拠に基づいた対照研究は未だに進行中で完了していないことを示す前臨床データは存在しているとコメントしました。勧告されるのは、これらの事例におけるCBDの利用は、実際の有効性が測定され、セキュリティー面が監視される研究の枠組み内で行われることです。
これらの結果や、より多くの患者が参加した他の人によって発表された結果は有望で、多くの国に法的制約が存在するにもかかわらず、これらの治療オプションの検査における関心を復活させました。
5.結論
これは小児期難治性てんかんにおける医療大麻の使用を調べる、メキシコで初めて実施された観察研究です。
本研究の結果は、難治性てんかんの子供を持つ両親の観点から言えば、医療大麻は発作の頻度、期間、強度における大幅な減少を誘導するため、子供の治療への“追加”として有効であることを示唆します。また医療大麻は、感情および認知状態、睡眠パターン、食事に関して患者の生活の質の側面も改善します。CBD治療による深刻な副作用は見られず、耐えられる軽度の副作用のみが観測されました。
これらの結果は、メキシコのてんかん病院や、よりてんかん事例の多い大センターにおいて確立される臨床プロトコルを裏付けると、我々は考えています。てんかんならびにその他神経学的疾患における一般的な医療大麻、特にCBDの実際の役割は、まだ解明される必要があります。
今回の研究で7割以上の方が摂取した製剤は、ヘンプメッズ社のRSHO・CBDオイル【Xシリーズ】でした。CBDオイルの投与量などもどれくらい与えていたのか、記載されています。そこまで大量のCBDオイルを摂取している訳ではありませんが、明らかにてんかん発作の軽減効果を示しています。
てんかん発作でお悩みの方などの希望になり得るヘンプメッズ社のRSHO・CBDオイル【Xシリーズ】

RSHO・CBDオイル【Xシリーズ】4OZ CBD1000mg含有/118ml容量
価格:27,720円(税込)

RSHO・CBDオイル【Xシリーズ】8OZ CBD5000mg含有/236ml容量
価格:55,272(税込) 円
RSHO・CBDオイル【Xシリーズ】8OZタイプの方がおすすめです!4OZと比べ、カンナビジオールの含有量は5倍の5000mg!
