15年間昏睡状態だった男が意識を取り戻す:大麻との関係

今週、15年間昏睡状態だった男性が突然意識を取り戻したというニュースが入り、科学界は騒然としています。1年間でも植物状態でいると、回復の見込みは劇的に下がります。15年間の昏睡状態から男性が目覚めたという事実は、医学界・科学界にとって極めて重要な出来事なのです。

しかし、大麻とこの男性の回復はどういう関係にあるのでしょうか?彼は昏睡状態だった時に、医療大麻を投与されたのではありません。実は、大麻は男性の回復とは全く無関係です。しかし問題はそこではありません。むしろ、どのようにこの男性が意識を取り戻したのかが重要です。そこに大麻が関わってきます。大麻が特に昏睡状態から男性を目覚めさせたのではありませんが、どのように目覚めたのかという点に関して非常に重要な関係があります。

15年の昏睡状態からの目覚め

カレント・バイオロジー誌2017年9月号に掲載された研究で、研究者は脳内の中枢神経を刺激することが意識回復プロセスに有益となりうると主張しました。植物状態のとき、患者には深刻な意識障害が起こっています。医師は、このような状態の患者を表現するのに「無反応」という用語を使います。意識を回復する可能性は昏睡状態が1年間続くと激減することから、損失した意識を修復する新たな有望な方法を見つけることが重要です。

研究には、「迷走神経」と呼ばれる重要な脳神経を刺激することによって昏睡状態の患者の意識レベルを上げることができることを示す証拠が提示されています。また、10年以上植物状態だった1人の患者に関連する調査結果も公表しました。結果的に、男性は15年間の昏睡状態から意識を取り戻したのです。

迷走神経に対する刺激

迷走神経は、脳内で非常に重要な役割を果たしています。迷走神経はインターネットのルーターだと考えて見てください。迷走神経は、情報を神経インパルスという形で脳内に流通させます。基本的に、迷走神経は脳の全ての主要部位および中枢神経系につながっているのです。

脳科学者らは、特定の脳部位における活動を自発的な意識の回復に結びつけました。もし昏睡状態の患者の特定の脳部位を活性化できれば、目覚めさせることができる、という考えです。思った通り、迷走神経に電気的刺激を与えると、脳の特定の部位が立て続けに活性化され、意識の回復に役立つことができました。

実は、迷走神経が果たす主な役割のため、迷走神経に対する刺激は、てんかん、線維筋痛症、慢性痛を含むその他多くの神経障害疾患に役立つ可能性があります。2016年1月に行われた研究では、迷走神経に対する刺激は「現在、開発中の慢性痛治療として最も有望な方法の一つ」であると結論づけられました。特に迷走神経に対する刺激は非常に安全なので、これらの疾患の治療で提供される多くの処方薬や侵襲的治療法よりリスクが低いのです。

リストはまだ続きますが、迷走神経についてはこれくらいにしましょう。迷走神経は重要であり、刺激を与えることで多くの治療効果を生み出すことがあります。では、それと大麻はどういう関係があるのでしょうか?

大麻は迷走神経を刺激することができる

これは突飛な考えですが、もし大麻が空腹状態を引き起こす理由が、大麻が迷走神経を刺激するのと同じ理由だとしたら?極端な話に聞こえますよね。しかし、大麻が消化器と脳のつながりに相互作用する方法は、実は迷走神経に対する刺激の一次機構なのです。

人間が空腹になり、食べるべき時間だと知らせる胃痛を感じるとき、脳はグレリンというホルモンに反応しています。迷走神経は消化管につながっています。グレリンは消火器の神経を刺激します。信号は消化器-脳軸から視床下部へ送られ、空腹痛が引き起こされます。一般的に胃は空っぽのときにグレリンを生成します。しかし、大麻を摂取すると、THCがグレリン受容体を活性化させるのです。結果的に、大麻による典型的な空腹状態が起こります。

しかしTHCが消化器とのつながりを通じて迷走神経を刺激するというのは事実です。2016年にカンナビス・アンド・カンナビノイド・リサーチ誌に発表されたより厳正な研究では、大麻が迷走神経刺激において果たす活性化の役割が実証されました。

エンドカンナビノイドシステムの発見以来、研究者はその健康との関わりや疾患の治療についてさまざまな角度から研究してきました。人体は受容体ネットワークと相互作用する「大麻のような」化学物質を自ら生成しています。合間はそのネットワークを刺激し、広範囲に及ぶ効果を生み出します。これらの効果の多くは、消化管や脳と消化器の関係に関与します。

言い換えれば、大麻によるエンドカンナビノイドシステムの活性化は直接的に迷走神経を刺激します。これが15年の昏睡状態から意識を取り戻した男性の話と大麻が繋がる点です。

大麻に関する研究を進める重要性

他にも医療大麻が迷走神経を刺激できる間接的な方法があります。迷走神経は人体における不可欠な性質を持つため、刺激する方法は数多くあり、大麻はその多くに関与することができるのです。

グレリン・メカニズムの他にも、咳や笑う、といった腹筋を緊張させる行為は迷走神経を刺激することができます。友好な社会的感性を維持すること(大麻が長けていることですが)も、特別な脳-消化器関係を刺激します。他にも関連性を見つけられます。迷走神経は慢性痛や疲労感の治療に役立ちますが、それは大麻も同じです。医療大麻患者が示す証拠の多くは、大麻が提供する効果的な緩和を立証しますが、確かな証拠はまだ不十分です。

したがって、大麻は昏睡状態の人を助けると主張することはできません。できないでしょう。しかし迷走神経に対する刺激は昏睡状態の人に役立ちますし、大麻もその他さまざまな方法と同じように迷走神経を刺激することはできるのです。だからこそ医療大麻やエンドカンナビノイドシステム、体と精神の間にある複雑な伝達方法に関する研究がもっと多く行われなければなりません。

可能性があるのは明白です。大麻は15年間昏睡状態だった男性に意識を取り戻させる他の方法よりも重要な奇跡の薬だと主張しているわけではありません。しかし、今後も広範囲の生理的問題の治療に役立つ医療大麻の可能性が明らかになっていくでしょう。

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これはとても興味深い記事ですね。15年間の昏睡状態から目覚めるというのもすごいことですが、脳の迷走神経に刺激を与えるという目覚めさせた方法も画期的です。しかし迷走神経っていうのが何なのかよく分からなかったので、少し調べてみました。

迷走神経とは?

迷走神経は12対あるうちの10番目の脳神経です。頚部から胸部、腹部の内臓、心臓、血管などを支配しています。迷走神経は、感覚や運動、副交感神経としての働きを持つ混合神経で、生命を維持するために重要な働きをしています。

また迷走神経は自律神経と深い関わりがあるようで、よく朝礼の時間に倒れたり、採血して失神したりする人がいましたが、あれも迷走神経の乱れによるものだと考えられているようです。

大麻が間接的にこの迷走神経に刺激を与えることができる、という事実を利用できれば、確かにさまざまな治療などに活用できそうです。もちろんまずは十分な研究が成されることが大事なので、日本でももっと広く大麻研究ができるようになるといいですね。

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参考:HighTimes