私たちは皮肉な時代に生きています。すなわち、犯罪や危険というレッテルを貼られてきた植物が、さまざまな症状や疾患に対して無類の緩和をもたらす時代です。大麻株は多種多様な薬効を持ちますが、大麻の摂取がどのように恩恵をもたらすのか問われたときにどのように答えたらよいのか、誰もが知っているわけではありません。
大麻の化学的構造に関して簡単に調べたこの記事は、大麻がどのように脳および人体に作用するかについて基礎知識を提供するものです。自分の薬について理解を深められるだけでなく、なぜ大麻がさまざまな病気に苦しむ患者にとって有効な治療法となれるのか他者に教えられるようになるでしょう。
カンナビノイドとは何か?
医療大麻患者の誰もが知る大きな単語のひとつがカンナビノイドです。カンナビノイド(例:THCおよびCBD)とは、痛み、吐き気、不安および炎症を含むさまざまな症状に緩和をもたらす、大麻花から分泌される化合物です。
カンナビノイドは、内在性カンナビノイドという人体が自然に生産する化合物を再現することで薬効の魔法をもたらします。エンドカンナビノイドは体内安定性および健康を維持するために活性化します。複雑なシステムを単純にすると、カンナビノイドは細胞間の伝達を媒介し、エンドカンナビノイドシステムに欠陥または問題があるとき不快な症状や身体的合併症が起きます。
大麻を摂取すると、カンナビノイドは脳内(CB1受容体)および人体(CB2受容体)中の受容体部位に結合します。各カンナビノイドは、結合する受容体によって異なる効果を持ちます。例えばTHCは脳内の受容体に結合し、一方でCBN(カンナビノール)は体内中に存在するCB2受容体に強い親和性を持ちます。大麻製品のカンナビノイド・プロフィールによって、異なる種類の緩和が得られます。
このコンセプトは薬剤としての大麻に関する基礎であり、その結果があまりに有望であるためにカンナビノイドは合法的な処方用途のために合成されてきました。一部の合成カンナビノイド薬には、マリノール、ナビロン、リモナバンが含まれます。これらの合成型は有効ですが、薬草の大麻にはさらに広範囲の治療化合物が含まれることが研究で明らかになっています。
大麻は少なくとも85種のカンナビノイドを含み、その多くが医療価値を実証してきました。異なるカンナビノイドをより多く供給するために製品や株が開発されてきたので、どの種が自分の症状の治療に最適か知ることは、次回大麻薬局に行く前に役に立つ知識です。
以下の図は、どのカンナビノイドがどの症状の治療に効くかを示す情報源となります。その症状には、気分に関連する症状、摂食/消化器疾患、神経疾患、痛み、睡眠障害、その他病状がふくまれます。拡大したい場合は図をクリックしてください。

(真ん中上および内側から右回り)
消化器系
THC 食欲減退
THC、CBD 拒食症、悪液質、消化器疾患、吐き気
CBG、THCγ 糖尿病
CBD、THC、THCa クローン病
気分/行動
CBD、CBG 不安障害
CBD、THC ADD/ADHD、ストレス
CBD、CBG、THC 躁鬱病、OCD(強迫神経症)、PTSD
CBC、CBD、CBG、CBN、THC うつ病
神経系
THC トゥレット障害
CBD、CBN、THCa、THCγ てんかん、発作
CBD、CBN、THC、THCa 多発性硬化症
CBC、CBD、CBG、THC、THCa アルツハイマー病、パーキンソン病
CBD、CBG、CBN、THC、THCa けいれん
CBC、CBD、CBG、CBN、THCγ 骨粗鬆症
CBC、CBD、CBG、CBN、THC、THCa ALS
その他
THC ぜんそく、疲労
CBD、THC 高血圧
CBG、THC 緑内障
THC、THCA HIV/AIDS
CBC、CBD、CBG、THC 筋ジストロフィー
CBC、CBD、CBDa、CBG、THC、THCa がん
痛み/睡眠
THC 睡眠時無呼吸
CBD、THC 生理痛、偏頭痛/頭痛、幻肢、脊髄損傷
CBD、CBN、THC 線維筋痛
CBC、CBD、CBN、THC 不眠症
CBC、CBD、CBN、THCγ 痛み
CBC、CBD、CBDa、CBG、CBN、THC、THCa 関節炎、炎症
