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CBDオイルのFDA承認を得るために
コネチカット州ハートフォード。ウェスト・タリコーネにとって良い1日とは、普通の9歳児のように笑い、生きることができる日です。兄弟のブレイクと遊び、iPadで「エレンの部屋」を見ることができる日です。しかし悪い日もあります。それは100回の発作を体験する日です。またはその回数が1000回に近づき、90分間以上も続く日です。
ウェストは最近、コネチカット州の新たな医療大麻実験のおかげで良い日を過ごすことが増えました。ウェストが1歳になったばかりの時、母親のカーラ・タリコーネは娘が奇妙にけいれんするのに気づいてすぐ医師の診察を受けさせました。ウェストが難治性てんかんであることを知る2週間前、ウェストはけいれん大発作を起こしました。
その後数年の間、ウェストは約24種類の一連の薬を試しましたが、効果を示したのはたった一つ、大麻草から作られた大麻オイルでした。
CBDオイルだけが効果を示し痙攣発作の回数が減ったと報告
「大麻オイルが無ければ私たちはずっと病院にいたでしょう。次から次へと大発作に対処しなければならなかったでしょうから」とタリコーネは言います。
ウェストは4つの薬剤に加え、毎日大麻オイルを摂取しています。娘は毎日の投薬に“喜んでおり、けいれん発作の回数が減ったとタリコーネは話しています。しかし、大麻オイルの最も強力な効果は、ウェストの発作が制御不可能に爆発するときに表れます。発作が起こるとタリコーネは、“救済の薬”として異なる濃度のオイルを娘のガムに塗り込みます。1分以内に、さらに強烈な症状が治まります。緊張した筋肉は緩み、呼吸は規則正しくなります。
大麻オイル以前は、調剤の救済薬剤に頼らなければなりませんでした。その薬がすぐに効き目を示さない場合は、救急車を呼ばなければなりませんでした。強烈な発作のときはたいてい、薬は効きませんでした。
「大麻オイルは自然な選択肢だし、これを娘に与えたい、と私はすぐに言いました。余分な調剤薬を取り除く上、シンプルで簡単なんです。これこそ娘のために必要としていたものです」
大麻オイル(医療大麻)薬入手のための闘い
コネチカット州議会は2016年5月に小児期てんかん患者に対する緩和医療として大麻を承認する法案を可決しましたが、法案が施行される10月まで薬を手に入れることはできませんでした。タリコーネ家は3月に初めての薬を受け取りました。コネチカット州消費者保護省によると、ウェストは現在コネチカット州で大麻薬を利用する50人に満たない子供たちの一人です。大麻オイル合法化の熱心な支援者であったタリコーネ家にとって、医療大麻の獲得は勝利でした。そして大麻オイルを使用し始めたタリコーネ家は、自分たちの体験が、他の子供の生活を改善することができる薬のより深い理解とより広い受容を促進することを願っています。
法案が承認される前、ウェストの病状はあまりにも不安定だったので、タリコーネは娘の世話のために仕事を辞めなければなりませんでした。妻のダイアンは家族を支えるために3つの仕事を掛け持ちしています。カリフォルニア州など医療大麻がより簡単に手に入る州へ引っ越すことは選択肢にありませんでした。たとえば息子は友達や学校を離れるのが耐えられなかったのだ、とタリコーネは言いました。
その他に、タリコーネ家はコネチカット州子供医療センターの神経科医ジェニファー・メイダン・コーエンに親しみを持っていたからです。メイダン・コーエンの元を離れるのは、タリコーネ家にとってリスクだと考えるほどでした。したがって医療大麻の元へ行けないのなら、医療大麻を持ち込む方法を見つけなければなりませんでした。
タリコーネは、子供のために医療大麻を求める家族の運動に参加しました。それは最初の法案が否決され、活動グループが誕生したばかりの2015年のことでした。しかし1年後、法案に対する支持の高まりを証明するように準備ができていた、とタリコーネは話します。
「私たちは体験談をシェアし、法案がどのように私たちや子供たちに影響するか個人的な話をしました。それが私たちに勢いをくれたと信じています。その年、私たちは、医療大麻がどんな薬なのか、どのように作用するのか、どれほど有効なのか、そして両親こそが医療供給者とともにその決断をするべき存在なのだ、ということを直接州議会議員に伝える機会に恵まれました」
しかし、タリコーネが最初にメイダン・コーエンやその他医療チームメンバーに医療大麻の話を切り出したとき、彼らはいくらか懐疑的だった、とタリコーネは言います。
「両親たちが医療大麻を追求していること、そのために他の州に引っ越していることを彼らは知らなかっただけなんです。でも私は『これが今起こっていることなんです。もっと話しましょう。この話し合いを続けたいんです』と言い続けました。そして私は諦めませんでした」
メイダン・コーエンは最初の診断の時からウェストを治療してきました。その間メイダンは、ウェストが数々の発作薬を試し、それに苦しんでいたのを見てきました。てんかんセンターおよび臨床神経生理学研究所院長のメイダン・コーエンは次のように話しました。
「ウェストには何でも試しました。私が持っている薬があれば何でもウェストに試させました」
そのためメイダンは、タリコーネ家の医療大麻に対する関心を“不合理なこと”とはとらえませんでした。
「ウェストがかなり深刻な発作を起こし、手持ちのどの薬も効かなかったのをタリコーネ家は見てきました。だから、私は医療大麻を試したいという家族の意志を阻止しませんでしたが、それを試すのに適切な時期を決める必要がありました」
ウェストにとって医療大麻を試すことが魅力的な選択肢だった、とメイダンは認めました。しかし、医療大麻の効果のこととなると、メイダンは確信的な答えを出すことができません。そしてそれは、若年者に対する大麻オイルの活用が比較的新しいからだけではありません。
大麻オイルの処方は試行錯誤
医療大麻は処方の手段が独特です。通常、薬剤は患者に処方できるようになる前にFDAによる承認が必要です。しかし、州がそれぞれ医療目的で大麻を合法化しているので、医療大麻を求める患者は承認プロセスを回避する一方で連邦政府が違法とみなし、また薬として大きく未検証の薬物を手に入れているのです。
それでも医療コミュニティーのなかには、発作の治療における大麻の化学化合物カンナビジオールの使用の効能を裏付ける証拠があります。十分な資金を持つ製薬会社が後援した臨床試験などの証拠です。メイダン・コーエン自身もそのような臨床試験に関わっています。その目的は、いつかFDAによる承認を得るのに十分な証拠を集めることです。
しかしコネチカット州で手に入る製品は純粋なカンナビジオールではありません。それらの製品には、精神作用を持つことが知られている大麻の化学成分テトラヒドラカンナビノールを、さまざまな濃度で含んでいます。
コネチカット州の医療大麻プログラムに関する医師委員会に参加しているコネチカット州子供医療センターの小児科医ウィリアム・ゼンプスキーによると、大麻のもう一つの構成成分であるTHCの有効性を研究する臨床試験の許可を得るのは難しい可能性があります。たとえば、利用が限られているということは、異なる医師が異なる大麻株を扱うことを意味します。そしてそれぞれの研究に関する多重変異体があるようです。すなわち、どのように大麻が摂取されるか、どんな病状の治療に使用されるかが異なるということです。ゼンプスキーは次のように述べています。
「私たちは、研究されている異なる薬の組み合わせに対処しています。全ての情報を受け入れて『医療大麻は◯○の病気に効きます』と言うのは非常に難しいのです。何故なら皆が同じ視点から話しているわけではないからです。個々の患者に対して掘り下げていくのはさらに複雑です」
コネチカット州にはこのような研究が多くあります。聖フランシス病院・医療センターは、オピオイド系鎮痛剤の代替薬として大麻を研究しようとしていました。イェール大学も過去に似たような臨床試験を後援していた、とゼンプスキーは言います。そしてコネチカット州子供医療センターは、医療大麻の長期使用による影響を測るために患者のデータを利用して独自の研究の下準備をしています。
たとえばウェストが摂取している薬は、THCを低濃度含みます。ウェストの発作に対処し、ウェストが穏やかでいられるのに十分な量です。最初はカンナビジオール薬を試した、とタリコーネは言います。カンナビジオールはウェストの発作を悪化させました。
それでもTHCの有効性は臨床的に証明されていない、とメイダン・コーエンは言います。その代わりに医師たちは、大麻を使用したい患者に情報を与えるとき、タリコーネ家の有益な体験談のような事例証拠に頼っています。
「ある程度のデータが集まるほど十分な報告が届いていると思います。しかし、無作為化比較試験と同じレベル、そしてFDAが治療薬として薬を承認するのに必要なレベルには足りません」
臨床試験は、薬の副作用、投与量の勧告、他の薬との相互作用などといった重要な医療情報を決定するのに役立ちます。臨床試験が無いと、医療大麻で患者を治療する医師は、それぞれのケースで何が最適な効果を示すのか試行錯誤を繰り返さなければなりません。
「これは私がウェストの両親に伝えたことでもあるのですが、私からのアドバイスは、これは自分の子供に臨床試験を行うのと同じだと考えなければならない、ということです。どんな結果が待っているか誰も分かりません。それが効くのか、どんな副作用が出るのか私たちは分からないのです」
「それでも、子供に現在医学的に起こっていることと比較して、このリスクは容認できると感じる家族もいます」とメイダンは付け加えました。
必死な家族の選択
FDAによる承認は、薬をより手頃な価格にする、という付加的利点をもたらします。全ての承認薬は、少なくとも部分的に医療保険が適用されなければなりません。それ以上の理由がなかったとしても、メイダン・コーエンはより多くの臨床試験、そしてコネチカット州およびワシントン双方の政策決定者による検査を後押ししています。
「今、人々は必死です。彼らは、政府が国民を起こりうる危害から守っているという概念に反して、政府が妨害しているだけだと感じているのです。私は、副作用をあまり持たないことを保証するという意図は良いものだと思います」
ゼンプスキーは一部の両親 、特に彼らが医療大麻を効果的な代替薬と考えている場合のイラ立ちを理解していると言いました。しかしそれでも、早すぎる医療大麻の一般的な適応に対して警告しました。
「私は多くの医療大麻に関する素晴らしい結果を見てきましたが、それは皆が言うほど良いものではありません」とゼンプスキー。「私たちはこの件が先に行き過ぎないように注意しなければなりません。何故なら私たちは、特に子供の患者に関する長期的リスクについて分かっていないからです」
ゼンプスキーはてんかんなど特定の疾患に苦しむ子供に医療大麻を処方するのに完全に反対なのではありません。ただ単にゼンプスキーは、若年者に対する医療大麻の使用がその後どのように患者の人生に影響するか知るための十分なデータがないと主張しているのです。
「13歳の患者に医療大麻を与えた場合、たとえばその患者が40歳になったときにどんな影響があるのか知る必要があります。それには時間がかかり、時間を早めることはできません。ですから私たちは、たとえ成人にとっては快適でも、小児科の世界で門戸を開くには数十年経たないと安心できません」
しかし研究は必要です。そしてゲイル・ラヴィエル下院議員はそのことを理解しています。ウィルトン市の共和党員であるラヴィエルは昨年の春に、選挙で選ばれた役職者としても一人の母親としても医療大麻の熱心な支援者となりました。
「子供がいると、両親はその子供を助けるために何でもしたいものです。自ら進んで子供を危険にさらす親はいません。したがって、どんなリスクがあるか分からないものを試したいと考えているなら、子供を助ける方法を見つけるのに必死になっていると言えるでしょう」
「ですから、これは私が決めることではないと、またそう考えるのは極度の、そして甚だしい傲慢だと思いました」とラヴィエルは付け加えました。
特に娯楽使用のこととなると、ラヴィエルは「大麻推進派」ではないことを強調します。しかし、てんかんの子供を持つ地元民との対話のなかで、政府は不必要な障害を作るべきではないとラヴィエルは気づきました。
「私の心構えとしては、私は州議員としても、政府の一員としても、または州議会に対しても、子供が非常に深刻な病気の場合に親が効くかもしれない治療法を試すことができるかどうか決める立場にないということです」
ラヴィエルの同僚も同意見でした。法案は2016年5月に下院にて129対13で可決され、上院では23対11で可決されました。
できることは全てやる
その一方で、国会議事堂や長ったらしい政策に関する討論から遠く離れたところ、ウェスト・タリコーネのような子供たちはその決断の現実を生きており、その両親たちは治療の成功が続くことを望んでいます。
ウィンダムに住む9歳のウェストは何にも邪魔されません。ウェストは明るく陽気です。愛情にあふれていて、新しく知り合った人の手をとってリビングルームを案内します。ウェストは笑うのが大好きだとタリコーネは言います。特に双子の弟と一緒に遊んでいるとき、弟が尻もちをついたり転んだりするときは特に大きく笑います。ウェストの軽快さに助けられている、とタリコーネは言いました。その明るさは、てんかんから家族共通の注意をそらせてくれます。そして大麻オイルも同様です。
3年前は大きな賭けのように見えた大麻オイルも、今ではタリコーネ家の薬棚に収まり、発作が起こったときにそれを抑える準備ができています。
「もし子供がてんかんで、処方薬の選択肢がなくなりつつあるのなら、早すぎる死を迎えそうな子供にとっての希望がここにあります。子供の目を見つめたら分かります。子供を助けるためにできることは全てやらなければいけないということが」
日本国内は大麻オイルが禁止されているもののCBDオイルは問題なく使用することができる。大麻オイルに劣ることなく、CBDオイルも世界各地でその効果を発揮しているのは確かな事実。今日紹介するのはCBD企業の中でもっとも輝かしい実績を得ているメンプメッズ社を知ってもらいたい。
2012年にメディカル・マリファナ社の子会社として創業。ヘンプメッズの名が特に知れ渡るようになったのは、疾患に苦しむ子供たちがそのCBDオイル製品を使用していたことからでした。とりわけ脳性マヒの幼児が、ヘンプメッズ社のCBD製品によって病状が改善したことが、メディアで大きく取り上げられ、同社の知名度が上がるきっかけとなったのです。
また、もう一つのエポック・メイキングな出来事は、同社の看板商品であるRSHO(リアル・サイエンティフィック・CBDオイル)を、ブラジルのてんかん患者の幼児が摂取し、その効能が認知されたこと。この出来事は、多くの議論を呼びましたが、これをひとつの契機として、ブラジルを始め南米の国々で、医療の一環としてRSHO・CBDオイルが用いられるようになりました。
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