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CBDオイルが獣医の注目を集めている
犬や猫、その他動物たちに大麻を投与するのは、人間に対して投与するのと非常によく似ていますが、誰もが同じ意見であったり、賛成していたりするわけではありません。
日々の栄養補助食品としてのCBDオイル(実質的にTHCを含まない)は今なお、医者や獣医から汚名を着せられ、監視されています。それには、研究の欠如から大麻に関すること全てに関して見て見ぬふりをする考え方まで、様々な要因があります。
しかし、人間の医師と同じように、CBDオイルをペットの治療薬として受け入れるだけでなく、CBDに誓い、勧告する動物医や獣医も複数います。一部のペット所有者は科学や法律が追いつくまで待たずに、ペットの疾患の治療またはペットの状態を改善するための実行可能な選択肢としてCBDオイルを使用しています。
本記事では、一部の獣医や飼い主がペットに対するCBDオイルを支持する理由や、ペットがCBDオイルの摂取による恩恵を受けられるかどうか決められる背景を探ります。
獣医学と大麻
人間は古くから大麻を使用してきました。一部の遺跡発掘現場では、少なくとも1万年前から大麻が使用・栽培されていたことを示す証拠が発見されています。CBDオイルは大麻業界において比較的新しいものですが、ヘンプと人間は長く豊かな歴史を持っているのです。
CBDオイルの定期的な摂取による利点に関しては、ますます多くの研究や事例証拠が日々挙がってきています。人間と哺乳類は体内に同じタイプの恒常性システムを持っているので、先見の明がある一部の獣医が、犬や猫を含む動物がCBDオイルの恩恵を受けられると考えるのは自然なことです。CBDオイルやその作用の仕方について詳しくない方も、必要な情報を知るために簡単におさらいしましょう。
CBDオイルはどのように哺乳類と関わり合うのか?
CBDは内因性のカンナビノイドシステム、すなわちエンドカンナビノイドシステム(ECS)を通じて、体と相互作用します。1980年代後半に初めて発見されたエンドカンナビノイドシステムは、体の恒常性すなわち全体的なバランス状態を調節し、気分、睡眠、食欲、ホルモン制御、痛みや免疫反応といった機能に作用します。環境が私たちの通常のバランスに影響を与えるなか、エンドカンナビノイドシステムは体の反応を調節することによってバランスを修正します。
すべての哺乳類がエンドカンナビノイドシステムを持っています。ECSは主に脳と中枢神経系(CB1受容体)ならびに神経伝達において作用する免疫系(CB2受容体)に位置する数百万のカンナビノイド受容体で構成されています。
エンドカンナビノイドシステムが人体において最も重要な制御システムの一つであることは明らかですが、カンナビノイドは平均的な食事に含まれてこなかったので、大半の人がECSの健康をサポートするためにほとんど何もしていません。
ペットに対するCBDオイルの利点は?
米国獣医師会(AVMA)は栄養補助食品としてのCBDオイルに関して正式な姿勢または承認を示していませんが、多くの獣医やペット所有者は、CBDオイルは動物たちがかかる多くの疾患に役立つ栄養補助食品であることを確信しています。
カンナビノイドであるCBDは体内の受容体と相互作用し、吐き気、一般的な健康、その他さまざまな症状の調節に役立ちます。また適切な投与量であれば命を脅かすような副作用もなく、肝臓、腎臓、消化器官にダメージを与えません。
どの薬でもそうであるように、飼い主はペットにCBDオイルを使用する前に獣医に相談するべきです。適切な投与量や評判の良い製造業者について話し合うためには、大麻オイルを使った治療経験のある獣医を探す必要があるかもしれません。
CBDオイルと獣医会
すべての獣医がCBDオイルはペットに適していると確信しているわけではありませんが、一般市民の姿勢や、大麻に関する一部の法律が変化するにつれてそれも変わっていく可能性があります。
獣医法
2015年にアリゾナ州上院議員が、特定の疾患を持つペットに対して医療カードを発行することを認める法案を提案し、動物向け医療大麻製品やその調合、ラベル、投与量を制御するようにアリゾナ州に求めました。残念ながら、法案は厚生委員会での公聴会への機会が得られず、なくなってしまいました。
フロリダ州では2016年に、「発作性疾患またはその他命に関わる疾患を患う動物の治療に対して、低濃度THC大麻ならびに低濃度THC大麻製品を使用することの利点および禁忌を究明するための研究を実行する」ために、フロリダ大学が獣医学研究者と協力して研究することを認める法案が提案されました。この法案もうまくいきませんでした。
どの法案も失敗に終わりましたが、いくらかの進歩があったことは認められます。
獣医の考え
CBDオイルをペットが摂取することに関しては、獣医や関連団体の中でさまざまな意見があります。コロラド州立大学比較・総合疼痛医学センターの所長で獣医であるナーダ・ロビンソン博士は次のように述べています。
「私の意見では、大麻研究は獣医学にも関係するので、多くの理由で不可欠なことです。事例的効果は興味をそそり、潜在的に利益のあるものですが、研究が行われれば、実際の大麻の効果とプラセボの違いを区別することができるようになるでしょう」
オーバーン大学獣医学部の臨床薬理学実験室長で、アメリカ獣医学大学および獣医臨床薬理学大学認定博士であるドーン・ブース博士は言います。
「私の直観的反応としては、大麻は何らかの治療効果をおそらく持つでしょう。研究を行うべき十分な理由があると思います」
AHVMAの見解
米国総合的獣医師会(AHVMA)は、動物における大麻の使用および安全性の研究を正式に推奨し、支持する立場を取っている最初で唯一の獣医師団体です。
AHVMAは次のような姿勢を適用してきます。「獣医学的証拠は増えています。大麻は、命に関わる疾患に直面した場合でさえも、多くの患者の生活の質を改善することができるかもしれません」
CBDオイルは動物の疾患にも効果
海外でも権威ある獣医博士がCBDオイルの有効性については認めています。CBDオイルは人間のみならず犬や猫、動物の健康サポートから疾患の緩和や改善にまで役立つのです。人間が摂取するCBDオイルを犬や猫に与えることについては、何の問題もありません。海外で販売されている動物専用のCBDオイル製品は、主成分がヘンプシードオイルか発酵タラ肝油の2種類です。
発酵タラ肝油が含まれているCBDオイルは、動物が摂取する際に食べやすいように工夫されています。しかし、健康などを考えるとヘンプシードオイルが有効的であることから企業によってラインナップが異なります。自身の飼っているペットにどちらが向いているのかについては、試行錯誤する必要性があると思います。
人間同様にヘンプシードオイルの味が好きな方もいれば嫌いな方もいます。ペットも同様のことが言えます。まずは食べ物に混ぜて様子を見ましょう!