詳しく解説!CBDの代謝メカニズムについて分かっていること

CBDは今最も話題を集めていますが、科学界が1960年代からカンナビノイドを研究してきたにもかかわらず、 CBDの作用機構はTHCほど知られていません。

CBDの多角的な分子経路に関して一致した意見は実際にあります。すなわち、5-HT1Aセロトニン受容体およびTRPV-1など非関して受容体との結合親和性です。しかし、仮定されてはいるがほとんど明らかになっていないままの分野は、CBDが体内を通過するときに何が起こっているのか、ならびに代謝が報告されているCBDの効果に貢献しているのか、ということです。

体内におけるCBDの代謝を理解することの重要性

では、なぜCBDがどのように代謝されるか気にすべきなのでしょうか?それは、CBDが特定の病状に対する薬として真剣に受け止められた場合、どのように体内で分解されるかは薬自体とほぼ同じくらい重要だからです。

科学者のウイバーリ・イシュトバーンは次のように述べています。「新しい合成薬剤が活性を持つことが分かったときに最初にすることは、それがどのように代謝されるか、他の薬がどのようにその代謝に影響するか、またその薬がどのように他の薬の代謝に影響するかです。

では、薬物代謝が実際意味することは何でしょうか?

これは、排泄過程を助けるためにどのように薬物が体内で分解されるかに関係しています。ほとんどの薬が経口で摂取されるので、薬が「初回通過効果」を経た後に何が起こるかについて取り上げましょう。初回通過効果とは、薬が消化器系に吸収され、肝門脈系に入ることを意味します。その後、肝脈を通じて肝臓へと運ばれ、それから全身へと到達します。

代謝プロセスの大半が肝臓で起こります。これは薬物の生体利用効率を大幅に軽減しますが、一部のケースでは、結果として生じた代謝産物(代謝による副産物)も薬理効果を持つと考えられています。コデインやトラマドールといった一部の薬は、その親薬物よりも強力な代謝産物(それぞれモルヒネおよびO-デチメルトラマドール)を持ちます。

CBDの代謝産物も治療可能性を持つのか?

CBDの場合、代謝産物に最も多く含まれるのはヒドロキシル化7-COOH派生物です。THCと比べてCBDの代謝産物についてはあまり知られていませんが、大麻製薬専門のイギリスのバイオ製薬会社GWファーマは、非アルコール性脂肪肝疾患の治療における使用に関してCBDの代謝産物である7-ヒドロキシカンナビジオール(7-OH-CBD)に関する特許を所有しています。これはGWファーマ社が、カンナビノイド自体の治療効果だけでなくその代謝産物も研究していることを示唆しています。

学術論文「カンナビジオールの人体代謝産物:その形成、生物活性ならびに治療における関連性に関する論評」によると、もう一つの有望なCBD代謝産物はD2(E)バルプロエートと呼ばれる7-OH-CBD派生物です。「D2(E)バルプロエートは、親飽和酸とは異なり、その抗けいれん特性は肝毒性および奇形発生による危険にさらされず、人体において耐性良好です」この論文は、代謝産物はCBDの抗てんかん作用に関係している可能性を仮定しています。

とは言えこれまでのところ、CBDの代謝産物に関する研究は前臨床段階でしか行われていません。しかし、その結果は人間にまで及ぶという意味ではありません。代表例が、CBDは人間の臓器内でTHCに変換されるという最近の主張です。

CBDは体内でTHCに変換されるのか?

CBDが擬似胃液に長期暴露した後にTHCに変換されるか実演した研究論文「擬似胃液および生理液におけるカンナビジオールの精神活性分解の特定」にまとめられた研究結果に基づくと、これらのインビトロ結果は人間におけるCBDの消費にも当てはまると推測されました。

しかし、この考えはその後、神経学者および精神薬理学研究者のイーサン・ルッソ博士によって反論されています。ルッソ博士は最新記事で「CBDが人間の体内でTHCへ環化または生物変換を経るという有力な証拠はない」と提言しています。

科学者が断言「CBDは精神を活性化しない」

CBDは他の薬にどのような影響を持つのか?

しかし科学者が薬理学的可能性を研究しているときに関心を持つのは、CBDがどのように体内で分解されるかだけではありません。理解するための重要な問題は、CBDが他の薬物とどのように相互作用するかです。

プロジェクトCBDに公開された記事のなかで、エイドリアン・デヴィッド-リーは次のように説明しました。「CBDおよびその他植物性カンナビノイドは、肝酵素類であるシトクロムP450の作用を抑制することによって、多くの薬物と潜在的に相互作用することができます。この重要な酵素群は、市販薬の60%以上を含む、私たちが消費する薬物の大半を代謝します」

「CBDは酵素活性部位を占拠することによって、他の化合物の代謝からシトクロム P450を保護し、競合化学物質を置き換えます」

これが事実上意味するのは、CBDとともに別の薬剤を摂取していた場合、この阻害作用が処方薬の代謝を妨げる可能性があり、結果として血中濃度が高くなり、毒性の可能性も高くなる、ということです。

マサチューセッツ総合病院における小規模な臨床研究でこのような事例がありました。難治性てんかんを患う子供が、CBDとともに抗けいれん薬クロバザムを摂取したケースです。科学者は、CBDはクロバザムの血中濃度を上昇させたため、結果的に投与量を減らす必要があったことを発見しました。

したがって、特定の別の処方薬と一緒にCBDを摂取する際は、投薬計画の調整が必要になるかもしれないので、医師が処方薬の血中濃度に変化があるか調べられるように事前に伝えておくことが賢明です。CBDと相互作用する可能性があるP450酵素によって代謝される薬物についてもっと知りたい場合は、インディアナ大学医学科による表を参照ください。

CBDの多角的分子作用ははじめに考えられていたよりもずっと複雑であり、またカンナビノイドと他の処方薬との相互作用に関する研究が重要な分野である、ということが明白になりました。しかし、CBDの代謝産物が観察される治療効果に大きく貢献しているかどうかは仮定のままです。

 

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