露骨に聞こえるかもしれませんが、通常のうつ病、双極性障害や不安障害をはるかに超える重症度のせいで、精神病はある種、精神障害の極みと考えられています。要するに、精神病(統合失調症も含めて)は現実社会からの完全な断絶を意味します。それは、人が奇行を示し始めたり、現実と非現実の区別ができなくなった時です。
とは言え、大麻のような自然療法やそのような治療法は、症状の兆候を後退させることに効果的である可能性は低そうです。しかし統合失調症や精神病に対する大麻の効果を分析している研究は何年にも渡って行われており、科学者は今、可能性のある治療薬として特にCBDに注目し始めています。この記事では、精神病に対する可能性のある治療法の選択肢としてのCBDの有益な兆候を示す最近の研究について説明します。
大麻は精神病や統合失調症の重篤な段階においては治療薬としては機能しないであろうことは明記しますが、大麻がどのように働き、さらに病気の神経性傾向を戻せる可能性について最新の状況を知ることは興味深いです。
目次
精神病の原因は不明だが、身体的、遺伝性、環境的要因の組み合わせと言われている
精神病や統合失調症は現実社会からの完全な断絶を示す精神障害ですが、実際には何が病気を引き起こすのでしょうか?脳内の何が人を現実社会から断絶させるのでしょうか?
要するに、科学者は精神病や統合失調症の発病の正確な原因を分かっていません。今までにさまざまなことを聞いたかもしれませんが、なぜ生涯に渡って精神病の症状を発させる人もいれば、発症しない人もいるかは不確かです。糖尿病や心臓病のような疾患とは異なり、精神障害の原因となる正確な生理的症状は特定できていません。
しかしながら、身体的、遺伝的、環境的影響の組み合わせが精神障害の発症の要因であると概して考えられています。遺伝性に関しては、例えば統合失調症は遺伝する傾向があると証明されているので、もしあなたの家族の一員が過去に精神病的な出来事を経験していたら、あなたが生涯のどこかの時点で精神障害を発症する可能性は高いです。しかしながら、一つの遺伝子すらも精神障害の発症を突き止めていません。
同様に、精神病の人は脳の物理的構造の変化を経験することを研究は示しています。わずかな変化ですが、これらの変化は現実との断絶に繋がる化学物質の機能不全または減少をもたらす可能性があると考えられています。
神経伝達物質も、精神病や統合失調症の発症の発端である可能性があります。神経伝達物質とは細胞間の情報を伝達する脳内の化学物質であり、中でも特にド-パミンやセラトニンの活動における異常が症状の発達に非常に大きな影響を与えると信じられています。環境による誘因に関しては、ストレスや薬物乱用等も病気の発症に影響を与えると考えられ、特に上述した化学的または身体的異常と組み合わされると特に影響を与えます。
最後に、有病率については、精神病はみなさんが思うより以上にありふれています。アメリカの統合失調症および関連障害組合(SARDAA)による最近の概算によると、事実ほぼ350万人のアメリカ人が、世界で見ると約750万人の人々が精神病に苦しんでいます。一方、日本でも約100万人近くの患者がいると言われています。
精神病と統合失調症の統計
約4万人の病気に苦しむ人々の約半数が治療を受けていません。患者の大半が保険を利用できないことや、非常に高額な治療費が大きな原因になっています。同様に、全ての人にとって比較的に手頃な価格で入手可能であることも大麻(と特にCBD)が人気のある治療オプションになってきている理由です。
以下は、アメリカ中の精神病蔓延に関する統計です。
•アメリカにおける身体障害の主な原因の一つです。
•患者の約75%が16歳~25歳の間に発病しています。
•少なくとも部分的に遺伝性です。
•正式に統合失調症と診断されるには、少なくとも6ケ月間断続的に症状を発症している必要があります。
•研究によると、統合失調症の約4人に1人が完治し、約4人に2人が10年の期間に渡って症状を改善し、4人に1人は全く良くなりません。
•年間325~650億ドルが統合失調症やその他の精神病治療に費やされています。
•ホームレスの33~50%の人は、何かしらの精神病を持っています。
CBDは精神病と統合失調症患者の学習や記憶に好影響を与え、幻覚と妄想にも効果がある
記事の詳細に入る前に、CBDの新しい研究を参照しましょう。CBD治療の大半はオイルチンキ剤として投与されている事を指摘することは重要です。この記事ではさまざまな種類の治療法における相違点については言及しませんが、喫煙タイプではないこと、さらに‘ハイの状態’を引き起こさないことから患者の大多数はCBDオイルを好みます。
去年(2017年に)ザ・アメリカン・ジャ-ナル・オブ・サイカイアトゥリ-誌に発表された重要な研究において、CBDは幻覚や妄想に苦しむ統合失調症患者にとって信頼できる治療薬になり得ることを明らかにしました。ザ・アメリカン・ジャ-ナル・オブ・サイカイアトゥリ-誌は、精神病治療に関する信頼できるニュ-スを先導する情報源であり、統合失調症におけるCBDの実際の初臨床試験であることからこの研究は特に重要でした。精神病における大麻に関する動物を用いた研究は過去にかなり多く行われていますが、規制のために実際の臨床試験が行われることは滅多にありません。
活性カンナビジオ-ル(CBD)は、製薬剤治療によって遮断されたド-パミンの量を制限する働きをすることを研究は示しました。(CBDは他の薬と並行して投与されました)83人の患者がテストを受け、プラセボを与えられたグループに比べて、CBD治療を受けた全ての人の症状において‘劇的な改善’が見られました。6週間にわたる抗精神病薬の補助的治療は、精神病の陽性症状、そして改善や病気の重症度に対する臨床医の見解の両方において著しい効果を示しました。
CBDはこれまで臨床試験において、精神病や抗精神病薬の効果を軽減したことがないことを考慮すると、非常に驚異的な記録です。
その上、2017年1月にザ・ニュ-ロサイエンス・アンド・バイオビヘイビオラル・レビュ-ズ誌に発表された論文は、CBD自体に抗精神病薬の働きをする可能性があることを示しました。イラワラ保健・医療研究所(IHMRI)によって行われた研究は、活性CBDは学習、記憶や注意力に影響を与え、また既存の薬では症状を軽減するのが難しい統合失調症の幾つかの核となる症状に対する解決策になり得ることを証明しました。一般的な抗精神病薬は、妄想や幻覚の症状を治療するのに有効ですが、引きこもりや乏しい感情表現のような認知不能を改善することには有効でないと概して考えられています。
プロジェクトリーダーのカトリ-ナ・グリ-ン医師は、「この報告から、CBDは正常な脳の学習や記憶を改善はしませんが、精神病や統合失調症のような認知機能障害と関連した病状における学習や記憶の部分は改善します」と主張しました。
結論:精神病に確かな治療法はないが、CBDは症状緩和に有効で入手もしやすい選択肢
結論として、統合失調症に対するCBDに関して最も重要なことは、確かな治療法はなく、手っ取り早い解決策はありません。すなわち、研究者が症状を引き起こす遺伝子や分子を特定するまでは、事実上の治療法は存在しません。
そうは言っても、CBDは少なくとも症状の発現を和らげたり、断続的な精神病エピソードの頻度を軽減したりする効果的で確かな治療法オプションであることは明らかです。治療を受けることができない世界中の何万人もの人にとって、CBDがある種の解決策になることを願っています。製薬剤や高価な抗精神病薬が大半の患者が選択できるものではない一方で、CBD は医療大麻資格カ-ドの有無に関わらず簡単に入手できる安全で、天然の自己治療薬です。