研究で分かった!糖尿病治療に大麻が役立つ可能性

糖尿病は急速に現代の流行の疾病になっています。過去30年間で、患者の数は世界中で四倍の約4億2200万人なりました。しかし、研究では、医療大麻が血糖値の調節、神経因性疼痛の軽減、心血管損傷の制限など、関連する症状のいくつかを改善することを示唆されています。

糖尿病とは?

糖尿病は、体が効率的にインシュリンを生成または使用するための能力に関連がある病気です。インシュリンは、グルコースをエネルギーに変換するために必要なホルモンです。インシュリンがなければ血液中に糖が増加し、それを放置すると危険な結果になります。その原因は、1型糖尿病と2型糖尿病とで異なります。

1型糖尿病

1型糖尿病は、膵臓がインシュリンを生成することができない場合に起こります。これは、体が自分自身のインシュリン産生細胞を破壊してしまうため、自己免疫疾患の一種と考えられています。病気は通常、子どもの頃に始まり、患者は生涯を通じて血糖値を制御するためにインシュリン注射に依存します。

2型糖尿病

2型糖尿病は、圧倒的に最も多い糖尿病の形態です。これはインシュリン抵抗性と呼ばれ、膵臓が十分なインシュリンを生成しない場合や、体の細胞が正常にインシュリンに反応しない場合に起こります。血液中の糖レベルが高いために、1型糖尿病と同じ健康上のリスクがあります。(例:視力低下や失明、腎不全、心血管疾患や脳卒中)

研究の結果、インシュリン抵抗性を持つ被験者は、自分自身のタンパク質の一部に対して抗体を産生することが見出されており、免疫応答の異常に根ざしていることを示唆しているものの、2型糖尿病は一般的に成人発症し、肥満と関連付けられています。初期段階では2型糖尿病は、食事の変化や運動によって規制することができますが、最終的に血糖値を制御するためには多くの場合、薬が必要です。

どちらの型においても中心にあるのは、免疫システム、過度の炎症、酸化ストレスの間の複雑な絡み合いです。科学者が信じていることは、それらは大麻内に見出されるカンナビノイドと呼ばれる化合物の標的なるということです。

大麻が1型糖尿病を改善する可能性

1型糖尿病の場合、大麻はインシュリンを生産していない膵臓の働きを補うことはできません。しかし、研究者たちは、植物の能力が免疫システムを調節し、過剰な炎症を調和させることにより、その初期の段階で病気を遅らせるためのいくらかの助けになると信じています。

初期の自己免疫性糖尿病のマウスにカンナビジオール(CBD)を投与した研究では、CBDが、「病気の症状を改善した。そして、乳化剤処理および未処理のグループのそれぞれ86%および100%と比較して、CBD処理群におけるマウスでは32%のみが、糖尿病と診断された」ことが分かりました。

それだけでなく、コントロールと比較して炎症誘発マーカーが減少し、抗炎症サイトカインIL-10が大幅に上昇し、膵臓には無傷のランゲルハンス島がより多くみられました。これらの結果は、CBDを十分に早く投与すれば、「おそらく1型糖尿病の治療のための治療薬として使用することができる」ことを示唆しています。

向精神性のカンナビノイドであるTHCを投与した自己免疫性糖尿病のマウスを用いた別の研究では、THCの投与により、膵臓のインシュリン損失の軽減に伴い、高血糖のレベルを下げ、炎症マーカーを低減させたことが明らかになりました。

これまでのところ、人間の1型糖尿病の被験者に対するカンナビノイドの臨床試験は行われていません。対照的に、2型糖尿病では研究室レベルから人間への研究に移行してきており、いくつかの有望な結果が出ています。

2型糖尿病-臨床試験が示すカンナビノイドの可能性

カンナビノイド治療に特化した英国の製薬会社のGW製薬は、インスリン抵抗性糖尿病のためのカンナビノイド試験に道を開きました。これまでに最も成功しているのが、62名の非インスリン治療2型糖尿病患者に対する、CBDおよびTHCVの無作為二重盲検プラセボ対照試験です。

THCVは、大幅に空腹時の血漿グルコース濃度を減少させ、膵臓のβ細胞の機能の改善を示す、真のスーパースターの一つであることを証明しました。研究ではTHCVが2型糖尿病の被験者における血糖値管理のための新しい治療薬であることを示すことができた」と結論づけられました。

5年前にアメリカで行われた、空腹時インシュリンとインシュリン抵抗性に対する大麻の影響に関する研究では、定期的に大麻を摂取している者は大麻を利用していない人と比べて、空腹時のインシュリンレベルが16%低く、インシュリン抵抗性のレベルが17%低いことが分かっています。

科学者はまた、定期的に大麻を利用している人は、ウェスト周囲が小さいことを指摘しています;これらはすべて、大麻が体の代謝システムに対し、何らかの影響を与えていることを示唆しています。

過食と慢性炎症の間の関連

しかし、実際に、カンナビノイドが2型糖尿病の潜在的な治療の標的になる可能性があるという理由に光を当てるためには、私たちは、病気の背景となっているいくつかの要因を簡単に見ていく必要があります。肥満は、一般的にインシュリン抵抗性糖尿病の原因と考えられています。

しかし、ノルウェーの科学者によるいくつかの調査結果は、なぜその可能性があるのかの理由を説明するのを助けてくれます。彼らは、過食が体内で免疫反応を刺激し、過度の炎症を引き起こすと考えています。
グルコースをエネルギーに変換する、体の原動力である細胞のミトコンドリアの損傷によってもたらされた酸化ストレスが原因と研究者は考えています。

「細胞が過剰なエネルギーを受け取ると、システムが衰え始め、エンジンが動かなくなることがあります。過剰な脂肪酸は、細胞内で酸化ストレスを引き起こします。私たちは、長期的なミトコンドリアへのストレスが メタフラメーション(脂肪組織における慢性的で低レベルの炎症)を引き起こす可能性があると信じています。メタフラメーションとは、長年にわたる低レベルの慢性炎症であり、残念ながら検出することが困難な状態です。」と、研究者の一人、ユンデスタッド氏は述べています。

炎症は2型糖尿病の前兆と考えられていますが、また病気の非常に本質的な部分でもあります。Webmd.com によると、「2型糖尿病になりはじめると、インシュリンに対する感受性が低下し、その結果インシュリン抵抗性が炎症を引き起こします。その結果、インシュリン抵抗性が高まるとさらに炎症を引き起こし、また逆にその炎症がインシュリン抵抗性を引き起こすという、悪循環に陥ります。」

1. CBDが糖尿病の炎症を減少させるという研究結果

カンナビジオール (CBD) は抗炎症剤であることが分かっており、非肥満性糖尿病マウスの研究では、血漿中の炎症誘発性サイトカインを減少させ、抗炎症性TH-2関連サイトカインのレベルを増加させることで、CBDが過度の炎症を制御するという考えが裏付けられました。

それだけでなく、マウスに対するCBDの投与が、非処理のコントロールマウスでの86%の発生率からCBD処理マウスでの30%の発生率に糖尿病の発生率を減少させることがわかりました。この結果から、CBDの抗炎症作用が糖尿病のレベルの減少に寄与していると言えないでしょうか?

2. 糖尿病の合併症-酸化ストレス因子

カンナビノイドと糖尿病に関するもう一つの潜在的な治療標的は、酸化ストレスによって起こる損傷に対する保護です。多くの場合、酸化ストレスによる損傷は、フリーラジカルの生成と体が持ってる抗酸化物質の有害な影響を打ち消す能力のバランスが崩れたときに、慢性炎症に伴って起こります。

高血糖(血糖値が高い状態)がフリーラジカルの生成を促進するので、糖尿病と酸化ストレスの間には直接的なリンクがあり、その結果、心血管疾患、脳卒中、腎不全、神経障害、網膜症のような目の病気といった合併症を引き起こします。

インディアン・ジャーナル・オブ・エンドクリノロジー・アンド・メタボリズム誌に掲載された論文「抗酸化物質と糖尿病」では、1型および2型糖尿病のいずれも「フリーラジカル生成の増加と抗酸化能力の低下を伴っており、それが細胞要素の酸化損傷を引き起こしている」、そして「高血糖により誘発されるミトコンドリアレベルでのフリーラジカルの生成は、糖尿病における酸化ストレスの悪循環の主要な要因であると考えられている。」と概説しています。

カンナビノイドは強力な抗酸化物質である

体が自ら十分な抗酸化物質を生成することができないときは、作用の標準的な過程として果物、野菜、穀物、脂肪の多い魚などの外部資源から抗酸化物質を見つけてくることになります。研究により、大麻がビタミンCやビタミンEよりも強力な抗酸化物質であることが明らかとなっているので、大麻が大きくクローズアップされるようになるかもしれません。実際にアメリカの連邦政府は、抗酸化物質としてのカンナビノイドの特許を保持しています。

一般的に、抗酸化療法の有効性はまだ完全に証明されてはいないので、多少の注意が必要です。しかし、多くの事例から、定期的に大麻を使用することで、糖尿病に関連付けられているより深刻な合併症を防ぐと主張する理由を説明することができます。

しかし、すでに糖尿病に関連するいくつかの症状を発生している場合はどうでしょうか。その場合も、カンナビノイドは役に立つでしょうか?

神経障害を緩和する大麻の効果

ある科学的研究から、大麻が神経障害を和らげることができることが分かっています。まずは神経障害について見てみましょう。
体の手足の痛み、うずき、しびれなどの症状を伴うタイプの神経損傷として分類され、糖尿病患者の70%にまでその症状が見られます。

糖尿病誘発神経障害のラットでCBDを検査した前臨床研究は、カンナビノイドの投与が痛みのない刺激に対する痛みの反応を「顕著に」緩和し、痛みの正常な知覚を復元することを明らかにしました。神経成長因子を正常に戻すだけでなく、酸化ストレスに対する肝臓の保護についてもまた指摘されました。

神経障害に関していえば、人間の臨床研究は、さまざまな結果を提供しています。GW製薬会社による臨床試験で、多発性硬化症のために開発されたTHC/CBDを1:1で含む大麻系医薬品サティベックスを服用している糖尿病性神経障害患者に関する2009年の研究では、サティベックスがプラセボよりも多少の効果を示したことがわかっています。

一方、足に神経障害を持つ糖尿病患者にTHCを投与した2015年の研究は、「糖尿病末梢神経障害の痛みの用量依存的減少」を発見しました。

CBD-糖尿病性の失明に対する保護?

長期の糖尿病患者に影響を与えるもう一つの共通の症状は網膜症です。これは最終的に網膜の剥離につながる可能性のある目の奥の毛細血管の損傷です。先進国における後天的な失明の主要な原因であり、糖尿病に関連付けられる高グルコース値、炎症誘発性免疫応答および酸化ストレスによって引き起こされます。

ジョージア州の医科大学で齧歯類モデルを用いて行われた研究で、CBDが漏れた血管に蓄積することから目を保護するという発見の見込みを示しました。

主任科学者のリュウ博士は、「私たちがカンナビジオールの作用として考えていることは、有毒なスーパーオキシドを中和する抗酸化物質として働くということです」と説明しました。「第2に、それは自己破壊的なシステムを阻害し、自己生成されたエンドカンナビノイドを破壊する酵素を阻害することによって、エンドカンナビノイドが長く存在できるようにします。」

まだ、これらの結果を裏付ける人間での臨床試験はありません。したがって、大麻とその成分が糖尿病を治療することができるという決定的な証拠はありません。しかし、CBDなどのカンナビノイドが抗炎症作用を持つという事実は、CBDが免疫反応を調節するのに役立ち、強力な抗酸化物質であり、病気やそれに関する多くの重篤な健康上の合併症の発症を遅らせる可能性を示すことを示唆しています。

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